そして翌日────の放課後。
いよいよその時がきた。
その一言だけで彼女がどれほどめんどくさがっているかがわかった。
凛はわがままな子供のように口を尖らせブツブツ言っていた…
男子は男子の方で盛り上がっていた。
龍はそう言うと、「先生ー!」と叫びながら真田先生に聞きに行った。
しばらくして帰ってくると、
つい、ドスが効いた声が出てしまったのだが…龍を怒ろうと言う気なんてない。
…むしろ、あの馬鹿で阿保でハゲで陸上馬鹿でクソ鬼顧問をボッコボコにしてやりたい気分だ。
いつの間にか真田先生が私の隣に立っていた……!!
私以外の人は危険を察知したのかめちゃくちゃ遠く離れたところに立っていた。
私は必死に弁解しようとしたが時すでに遅し。
…真田先生の雷が落ちてしまった。
…………………この後のことはご想像にお任せします…
…とてつもなく、大変なことが起きたとだけお伝えしよう……
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。