風華に手当てされた私の右足は、大きめの絆創膏を貼られ包帯でぐるぐる巻かれていた。
ああ…もう!何なんだろうな、このピュアすぎる小動物は!
クリックリの瞳で見つめてきやがって…!
言いたいことも言えなくさせるんだよ!
私が1人で悶々と悶えていると…
真田先生たちがそう尋ねてきた。
私が少したじろぎながら事を伝えると、2人にはとても驚かれた。
真田先生の爆弾発言に私たちは驚いた。
…うわ、折角いいところ見せたのにでもったいない。
私たちはうーんと唸った。
と、そこで龍が切り出した。
ぴったり揃った私たち3人の言葉に先生と風華は思わず、ズコーっと、ずっこっけた。
私たちが再びうーんと唸っていると、
一応、先生の話は聞くけれど、私の心は不安でいっぱいで、それどころじゃなかった。
────またこんなことがあったら、たまったもんじゃない…
私は、周りを警戒しながら、無理をしない程度にウォーミングアップを始めた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。