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第1話

🌧
155
2022/06/16 14:06









その日はすごく雨が降っていて、
とても寒かった。




どう動いても落ちてくる雨から逃げられなくて、
箱の中にあったタオルに潜り込んで震えた。




何度か鳴いてみたけど、誰も僕を見てくれない。





「あれ、どうしたの?」





「濡れちゃってるね……寒いよね……」





ふと優しい声が聞こえると思ったら、
僕を抱き上げて





「お家に来る?」





そう言って、そのまま僕を連れて行った。






















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