第11話

[sinner]
129
2022/10/20 07:00
郁磨という人間と話すのが、俺は結構苦手だ。
郁磨
郁磨
…おぉ、よく来たね。
目を合わせるのが嫌で、顔を思い出したくなくて。



俺は、郁磨という人間が大嫌いだ。
絢翔
絢翔
…まぁ、そりゃな。
郁磨
郁磨
…ほら。いつものやって?
絢翔
絢翔
…………~~、
郁磨に近づいていってキスをした。
郁磨
郁磨
ン、…舌、入れて…
絢翔
絢翔
……ッ、ん……っ、…はぁ…ッぁっ、
郁磨の口の中に舌を入れる。




キスなんて今までしたこと無かったのに、こいつのせいで上手くなってしまった。



絢翔
絢翔
(クソ、気持ち悪い…)







◆◆◆





絢翔
絢翔
んぉ"…ッ…~~~ッ、ゴホッ、ごほッ!
郁磨
郁磨
ごめんごめん、絢翔と違って大きすぎるからなぁ。
絢翔
絢翔
ぅ、せぇ…ッギリッ
郁磨
郁磨
………はっ、
郁磨
郁磨
……凄い顔……/////






毎日のように抱かれて。
絢翔
絢翔
あ"ッ、ぃ、いだい…ッ、急に、いれっ、な!
毎日のように好きなようにされて。
絢翔
絢翔
んぁ……っ、ぶっかけ、キモイから、やめろって…、
毎日、毎日、毎日…
絢翔
絢翔
中出し、すんな……きもぃ、きもい、きもい……





それでも、拒めない。
絢翔
絢翔
やだ…ッ、やだぁ…ッ!
郁磨
郁磨
どの口で言ってんだか。
郁磨
郁磨
俺にしたこと忘れた?
絢翔
絢翔
…………~~~っっ
だって、どんな酷い目にあうより、


その罪悪感の方が心を締め付けてきたから。




それを思い出す方が、

ぐちゃぐちゃに犯されるより辛いことだったから。
絢翔
絢翔
ごめ……ッなさ、ごめ、ごめん……っ、ごめ……ッ
郁磨
郁磨
あーもう、こうなるからあんま言いたくないのに。
郁磨
郁磨
はぁ……。じゃ、自分から挿れて動いて?
絢翔
絢翔
…………はい……


絢翔
絢翔
ん……っ、ぁ、……あ……ッ…
絢翔
絢翔
あ……ッ
罪悪感で上手く思い出すことも出来ないが、


俺は郁磨の人生を無茶苦茶にしたし、

郁磨の性格がこうなったのも俺のせいで。



俺はその罪悪感から、逃れられることはない。

こいつが命令したら、俺は従うしかない。
郁磨
郁磨
ほら、そのまま自分のちんこでも弄りなよ。
絢翔
絢翔
は、いッ♡
郁磨
郁磨
気持ちいい?
絢翔
絢翔
き、もっ、ち……ぃ、です……ッ♡



沢山セックスして、



絢翔
絢翔
あぁ……ッ♡♡



沢山喘いで、


絢翔
絢翔
(くそ、くそ……。)
後悔にかられるしかないのだ。











◆◆◆










絢翔
絢翔
(そもそもアイツ、なんでSEXなんか……)
復習にしては効率悪すぎるし。


あいつ、ゲイだったのか?


それにしても俺…一生このまま??
絢翔
絢翔
(いや、なわけないないないない。)
いつかあいつも俺の体になんか飽きるはず。


今はただ遊んでるだけだろうし。


あいつが許してくれさえすれば、俺の罪悪感も消えるんだ。


だから……






絢翔
絢翔
んぁぁあ……ッッ?!?!♡♡♡♡
大丈夫、いつか飽きる。
郁磨
郁磨
え?……嘘だろ、もうイッちゃったの?
絢翔
絢翔
違ッ、お前が!……射精禁止とか、決めるから……ッ!
郁磨
郁磨
いっぱい出たね。
そういい郁磨が俺の精液に顔を近づける。
郁磨
郁磨
くっせ。
絢翔
絢翔
?!
郁磨
郁磨
……んー?
何、舐めるかと思った?w
絢翔
絢翔
~~っ、////違……っ、
郁磨
郁磨
お前自分の精液自分で舐めろよ。
絢翔
絢翔
………ぇ。
郁磨
郁磨
いつも飲んでんじゃん。
絢翔
絢翔
………………。






いつ、飽きる……?





絢翔
絢翔
もう、終わりでいいだろ……っ、///
郁磨
郁磨
ん、おもちゃ気持ちい?
絢翔
絢翔
……ずっと振動してて……気持ち悪……あッ♡
郁磨
郁磨
そんな勃起しといて嘘つくなよ。
絢翔
絢翔
やめ……ッ強いの、本当に強いから……ッ!ナカ、壊れんの……ッッあ"ぁ"ッ!!/////





絢翔
絢翔
………………もう、やだ…………
絢翔
絢翔
やめて………………。
絢翔
絢翔
許して……。
郁磨
郁磨
…………。
郁磨
郁磨
一生許さないよ。
郁磨
郁磨
許すなんて、勿体ない。




















絢翔
絢翔
ねぇ……俺の事、もう許さないの?
ふと、絢翔が聞いてくる。









郁磨
郁磨
うん、一生許さないよ!
絢翔
絢翔
………………っ!!
もちろん即答した。だって、

こんな幸せなことは無かったから。



起こった出来事に感謝するほど、幸せな日々だ。

絢翔は言うことを聞いてくれるし、いくらでもエッチ出来る。

前までの関係性じゃ考えられない。


絢翔、好き。

好き、大好き、超好き。
郁磨
郁磨
(だから、一生許さないよ。)
一生一緒にいたい。




次は何しよう。

もっと俺のために悲しんで、辛くなって、気持ち悪くなって?


絢翔は俺のものなんだから。

俺のためならなんでもするんだから。
絢翔
絢翔
そう、……なんだ。
そりゃ絢翔は、

ショックだろうけど──────
絢翔
絢翔
俺の事一生嫌いなんだね。
郁磨
郁磨
えっ………。


絢翔
絢翔
じゃあ、帰るわ。

もしかして、このままじゃ、このままの関係じゃいけない?


付き合うことは出来ない?

絢翔も……一生俺の事、嫌い?



昔は俺たち、友達だったよな………?
郁磨
郁磨
(最近ゲームやってねぇな…。)
絢翔は一人でやってんのかな。


それとも、


他の友達と…………
郁磨
郁磨
(……全然、最高じゃない?)







◆◆◆





嫌い、大嫌い、超嫌い。


もう一緒にいたくない。友達だったのに。早く開放されたい。許されたい。
郁磨
郁磨
『うん、一生許さないよ!』
絢翔
絢翔
ぅ、うぅ~~ッッ。
自然と涙が出てきた。



前までは友達だったのに。
普通に友達として好きだったのに。


嫌われて、許されず、このザマ。
絢翔
絢翔
(はは、復讐成功だろ。)
アナルでもイけるようになってしまった自分に驚く。


普通のオナニーのように快楽を得てしまっている。



相手は、郁磨なのに。
絢翔
絢翔
………………、。
ズボンを脱ぎ、ティッシュを用意する。




そして自分のちんこに手を──────
絢翔
絢翔
…………(くそっ!)
指を、自分のアナにいれた。
絢翔
絢翔
はぁ……ッは、ん……♡
気持ちよくなる度思い浮かぶその顔が、憎くて仕方なかった。



お前のせいで、俺は。



お前は、俺の事、嫌いなのに。


いや、だから復讐か。
絢翔
絢翔
ん"ん"………ッ♡♡





絢翔
絢翔
最悪……



















絢翔
絢翔
はぁ……ッは、はっ♡
郁磨
郁磨
んん…………ん、////


郁磨
郁磨
(ずっとやってたい…/////)
絢翔
絢翔
(もうやめたい……ッ)
郁磨
郁磨
(やるたび好きになる…♡)
絢翔
絢翔
(これ以上好きになりたくない……ッ、のに////)
郁磨
郁磨
(許すべきなのか…?)
絢翔
絢翔
(許されたい……。)
郁磨
郁磨
(許したら、もう。)
絢翔
絢翔
(許してくれれば。)
郁磨
郁磨
(きっとSEXはしてくれない。)
絢翔
絢翔
(好きを否定しなくて済むのに。)
郁磨
郁磨
(から、)
絢翔
絢翔
(けど、)
郁磨
郁磨
(出来なくなるくらいなら、このままで。)
絢翔
絢翔
(このままなら…認める訳には……。)





郁磨
郁磨
はー、好き……。
郁磨
郁磨
やっば好きだわお前の身体──
絢翔
絢翔
ぇ……っ、?/////
郁磨
郁磨
…………………ぇ、
郁磨
郁磨
な、何照れてんの。
(確証が欲しい……)
絢翔
絢翔
行為中だから気持ちよかったんだよ!(バレたくない…)
郁磨
郁磨
あぁそう、言っとくけど身体の話だから。(違った…?)
絢翔
絢翔
言われなくてもわかってるよ、(うるせぇ、期待なんてしてない。)
絢翔
絢翔
お前から急に好きとか言われても気持ちわりーから!
郁磨
郁磨
…………………。
郁磨
郁磨
好き。
絢翔
絢翔
ブフッ
絢翔
絢翔
な……ッに、気持ちわりい!
郁磨
郁磨
動揺してんじゃん。
絢翔
絢翔
気持ちわりぃから……ッ!
郁磨
郁磨
本当に?
郁磨
郁磨
締めつけきついけど。
絢翔
絢翔
~~~ッッ!!/////


郁磨
郁磨
好き、好き。好き。
絢翔
絢翔
ゃ、やめろ、やめろ……よ
絢翔
絢翔
本当に、やめてくれ……。
絢翔
絢翔
許してくれ、もう無理だから……。
郁磨
郁磨
許したら…………許されたら、どうするの?
郁磨
郁磨
はは、俺の元からは離れて普通に幸せに暮らすの?…俺のことは不幸にしたくせに。
違う。

こういうことが言いたいんじゃない。
郁磨
郁磨
そんなの許すはずないじゃん。
違う。
郁磨
郁磨
お前だけのうのうと幸せになるなんて。
俺は……………………


郁磨
郁磨
不幸になれよ。
お前に、離れて言って欲しくないだけで…。



絢翔
絢翔
…………充分、不幸だよ。
絢翔
絢翔
ぉれ、は……ッ!
絢翔
絢翔
お前のせいで!!!!
郁磨
郁磨
ビクッ
絢翔
絢翔
辛くて、苦しくて……ッ!男同士とか、意味わかんねえし!そんな穴、指入れたこともねえし!
絢翔
絢翔
気持ちわりぃ、中出しとか、ぶっかけとか。汚ねぇもの口にくわえて、飲み込んで!すっげぇくせえしまずいし!
絢翔
絢翔
気持ち悪い、気持ち悪いよ!俺も、お前も!!!
絢翔
絢翔
お前の顔見る度、怖いんだっ!声聞く度、震えるんだ!!上手く声が出せないの知ってる?会う度涙こらえてんのは?!
絢翔
絢翔
自覚ないの?気持ち悪い、本当に全部、全部気持ち悪い!!
郁磨
郁磨
………………ッッッ
こんな約束、意味なんてなかった。



嫌われるに決まってたのに。



怖くて、一緒にいたくて、ヤりたくて。
郁磨
郁磨
(自分の欲望しか、考えられなかった……ッ)
絢翔
絢翔
けど………………それなのに、
絢翔
絢翔
好きになっちゃったんだよ……。
郁磨
郁磨
………………は?
絢翔
絢翔
あーもう本当にやだ、くそ、くそ……。
絢翔
絢翔
お前は俺の事憎んでて、嫌いで。なのにこんなの、すげーやだ。
絢翔
絢翔
それが一番、気持ち悪い……




郁磨
郁磨
ねぇ、それ、本当?
絢翔
絢翔
……なんで聞くの、そういうとこ嫌い……。
郁磨
郁磨
…………~~っっ/////
郁磨
郁磨
………………ぁ、俺、もさ……好き…で…//////////
絢翔
絢翔
あ?聞こえねーよ…。
郁磨
郁磨
…や、だから……ッ!ぁーもうっ!
もどかしくて絢翔を抱きしめる。

ガッシリとしてて、何度も抱いた身体。
郁磨
郁磨
好きなんだよ………。






絢翔
絢翔
…………………。
絢翔
絢翔
……………………………。
絢翔
絢翔
…………………………………………。






絢翔
絢翔
……ぇ、は?



郁磨
郁磨
…………何その反応。


郁磨
郁磨
もっと、あのさ、ぱーっと喜ぶもんじゃねえの?
絢翔
絢翔
……え、待って。
絢翔
絢翔
今なんて言ったの?
郁磨
郁磨
は?!
郁磨
郁磨
だから……その、好きだって……/////
絢翔
絢翔
俺が郁磨を?
郁磨
郁磨
郁磨が俺を!!
絢翔
絢翔
……………………。
絢翔
絢翔
ごめんどこが……?
郁磨
郁磨
言わせるッのか?!それを?!
絢翔
絢翔
あぁいや、そうじゃなくて。そんな匂わせ、あったっけ?
郁磨
郁磨
匂わせ?!いやだからっ、
郁磨
郁磨
絢翔とセックス頼んだし!色々やってきたしすげー興奮してたし!一緒にいたくて、俺の言うこと聞いて欲しくて……んで、///
絢翔
絢翔
………………意味わかんねぇ、帰りてぇ。
郁磨
郁磨
はぁ?!?!
郁磨
郁磨
ちょっと待って絢翔、何っ?お前も俺のこと好きなんじゃ……!


帰ろうとする絢翔の肩をとる。すると振り向いて……

郁磨
郁磨
な、なに、泣いて……
絢翔
絢翔
……………………知らねぇ……ッ
絢翔
絢翔
わかんねぇ……っ、お前のこと、嫌いだと思ってたのに、好きだし。好きって、隠さなきゃ、って、忘れなきゃって、思ってたのに……急に肯定されたり……っ。
絢翔
絢翔
ずっと、気持ち悪かったのに、ぃ、全部、ぐちゃぐちゃで……俺……ッ
郁磨
郁磨
………………ッッ!
郁磨
郁磨
ごめん……っ!!!
絢翔
絢翔
っ、
郁磨
郁磨
許す、っつーか絢翔以上のこと俺強制してるし……俺の方がごめん。許すかは絢翔が決めて。
絢翔
絢翔
はっ、ぇ……?待って、急に……
郁磨
郁磨
ごめん、わかんないよね。一旦寝て考えていいから。
郁磨
郁磨
けど、俺は絢翔のこと好きだから……っ!!
絢翔
絢翔
……………………っ、
絢翔
絢翔
……コク、







◆◆◆





許された…………??


というか、俺が許す側になった?意味わかんねぇ。

俺酷いことされてた?いや確かにされてたわ。キツかったけど、あれは罪悪感から逃れるためがむしゃらに……。
絢翔
絢翔
(俺、の、気持ちは……)
否定しなくていいんだよな……?

俺は郁磨のことが好きで。

それと同じくらい嫌いで。好きで。あーくそ、急に気持ちの整理つかねーっての、

告白はしたけど、完全に好きって思ってたん訳じゃなくて、恋愛感情なのかすら……
絢翔
絢翔
(あーもう、何もわかんねぇ……。)
もうヤダ寝たい……何も考えたくない、


何もわかんない、何も思いつかない…………
郁磨
郁磨
『けど、俺は絢翔のこと好きだから……っ!!』
絢翔
絢翔
…………………/////
いや。



考えなくていいよな。











◆◆◆









郁磨
郁磨
絢翔……。その……、いやっ、俺は特に言うことねぇな!ぇっと……
絢翔
絢翔
……………………。
郁磨
郁磨
…………~~、、
絢翔
絢翔
本当に、対等なんだよな?今……
郁磨
郁磨
ぇ、あっ、それはもちろん…!つーかっ、俺に怒ってないの?!
絢翔
絢翔
わかんねぇよ……。
絢翔
絢翔
なんもわかんねぇの、お前への感情とか……性欲とか愛情とか友情とか……全部、ごっちゃになって…。
郁磨
郁磨
………………~~、(俺が、ややこしくしたのかな……。)
絢翔
絢翔
けど…………お前からの好きに、応えたいんだ…っ!
郁磨
郁磨
……っ/////
絢翔
絢翔
この数ヶ月間、確かに辛いことの方が多かったけど、
絢翔
絢翔
何より、お前に嫌われてるのが辛かった日々だった。
郁磨
郁磨
…っ!
絢翔
絢翔
お前に、嫌われたくなかったんだよ…!!
絢翔
絢翔
………………だから……っ、もう、忘れていいんだ。お互い、罪を忘れて……
絢翔
絢翔
一緒にいよ…………?/////


















あれからの郁磨は。
郁磨
郁磨
今日もくそ可愛い……やばい…////
割と甘い。

思ったより俺のことが好きらしく、結構素直になった。
絢翔
絢翔
ぁ……ッ、ん……もう…!!/////
絢翔
絢翔
お前の性癖歪んでるんだよ!!!/////
でも、今までやってきたことは完全にこいつの性癖らしく。


郁磨
郁磨
えー、可愛いんだもん♡
割とおもちゃ攻めとか射精管理とかその他もろもろしてくるので、普通に困ってたり。
絢翔
絢翔
…………んん……/////
何より、ハマり始めてる自分を認めたくない自分がいる……。
郁磨
郁磨
絢翔だってこのプレイ好きでしょ?
絢翔
絢翔
そんなわけねーだろ気持ち悪い!
郁磨
郁磨
えー、そんな綾人も俺は許してあげるよ……♡♡
絢翔
絢翔
お前の性癖だろうが認めねぇ……。





ここから先は、普通に幸せということで。

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