第13話

episode
971
2019/05/24 14:37
  そこで記憶は途切れていて、目を覚ますと私の身体は沢山の管に繋がれていた。





イシャ『御自身の名前を憶えていますか?』





 「はい。キム・あなたですよね?」




イシャ『キムさんは1週間目を覚まさなかったんです。チョンさんがナースコールを押すのがもう少し遅ければ危なかったです。』


 「そうですか。」
イシャ『今キムさんには薬を処方していますので、花が咲くことは無いはずです。』


 「じゃあ、薬を処方し続ければ治りますか?」


イシャ『はい。しかし、リスクを伴います。今処方している薬は副作用で記憶を失う恐れがあります。』



  お医者さんは冷たい口調で淡々と告げた。



  「なら私、薬は処方したくありません。」


  私は、残りの人生を楽しむことに決めた。

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