🐰『あっ、ヌナ。久しぶりです!』
グクはジンより痩せ細っていた。目も虚ろで何処か遠くを見ていた。
「グク、大丈夫?」
🐰『大丈夫です!あ、俺サランと二人きりにして貰っていいですか?』
「分かった。じゃあね。」
扉を閉めてジンのところに行こうとした時、グクの泣き声が聞こえた。
聞いているのが辛かった。
そりゃあ泣いちゃうよね、彼女が寝たきりなんだから。それに付き合ってもうすぐ半年っていってたし、
🐰『サランはまだジンヒョンが好きなんです。でも俺サランのこと好きになっちゃったから…いつかは振り向かせたいんで
す!』
事故がおこる数日前、グクが言っていた言葉だ。それにあの時グクには言わなかったけど
👩『オンニ、私正直オンニ嫌いだったの。けどね、お互い気持ちを抑えるためにチョンとつき合ってたら、チョンのこと好きにな
っちゃうし、ジンさんとの仲を壊すためにオンニにも近づいてたのにオンニのことも好きになったの(笑』
なんてサランちゃんも言っててサランちゃんホントはいい子だし、二人は両想いなんだけどな…
神様ってホントとことん意地悪だね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!