慌てて咲いた花を隠して笑顔で取り繕った。
「えっと、サランさん何か言いました?」
👩『いや、何も言ってないですよ?あっ!一緒戻りましょ!?』
私の手を無理矢理引っ張った。きっとわざとだ。片方の手で花を隠した。
👩『お待たせです!』
なんてジンに声をかける。やっぱりジンのこと好きなんだな。
👩『オンニ!早く席座って食べましょ!』
サランさんに突然言われて驚く。
🐰『ヌナもうサランと仲良くなったの?』
「うん!」
そんな風に聞かれたら否定なんて出来ない。
ため息をつきながら首筋に置いた手を無意識に離してしまった。
🐹『あなた!これ貸したげる!』
ジンが着ていたパーカーを投げた。
「え?」
不思議に思っているとジェスチャーで花が見えてることを伝えてくれた。
パーカーを羽織るとジンの甘い香りがした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。