あなたとグクが出て行った病室は変な空気で、
🐹『サラン、痛いところとかない?』
そんなことしか聞けなかった。
👩『大丈夫です!それに、ジンさんが来てくれたので元気になりました(ニコ』
頼むからそんな顔で僕を見ないでよ。僕はサランの気持ちには応えられないんだ。
🐹『そっか、なら良かった!』
👩『ジンさん、私の記憶って戻るんですかね…?』
サランは遠慮がちに僕に尋ねた。
🐹『ゴメンネ。僕は分からないや。』
👩『謝らないで下さい。そんなこと聞いた私が悪いですし💦』
違うんだ。そういう”ゴメンネ”じゃなくてサランに対する罪悪感や責任感、そこには色んな感情があって…
だからサランに今何かお願いされたりしたら僕は断ることが出来ない。
👩『ジンさん、私…怖いです。ジンさん以外ホントに誰もおぼえてなくて、私の傍に居てくれませんか?』
嗚呼、あなたゴメンネ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。