廉side
瑞稀が家を出ていったあと、俺は真剣に考えた。
瑞稀が俺にあんなこと言うとか珍しいな……。
そんだけあなたのこと大事にしとるんや……。
『姉ちゃん、弱ってる__...』
『こんな廉知ったら、
姉ちゃんどう思うと思う!?』
『廉、元に戻って………ッ』
瑞稀の言葉が頭の中でリピートされる。
ほんまにあいつ、姉ちゃん大好きやな。
瑞稀にあんなん言われて、
俺が変わらんわけないやろ……。
そもそも夜遊びはあなたのこと、
忘れるためにやってたんや。
でもあなたが弱ってるなら、
俺はこんなことやめる。もう、一生しない。
そう言って俺はスマホを取り出した。
prrrrr prrrrr
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。