あの後、杏樹柚は処置室に運ばれたのだった。
しばらくしてICUに運ばれた。
そこへ星野が来た。
星野
「望月先生…」
眞鍋
「医局で発作を起こして倒れたんだ。」
星野
「そんな…
これからっていう時に…」
眞鍋
「恐らく、貧血と不整脈と心房細動を併発したんだろう。心臓外科の速水先生にもコンサルしてる。それと念のために血液検査もしてる。」
星野
「そうか…
これで望月先生の願いを叶えてあげられなくなる…」
眞鍋
「仕方ないだろ。望月は自分の体より仕事を優先した結果だ。お前が責任を感じる必要はない。」
星野
「だけど…。僕は約束したんだ…」
杏樹柚(目を覚ます)
星野
「望月先生、分かる?」
杏樹柚((..)コク)
「ここは?」
眞鍋
「ICUだ」
杏樹柚
「どうして…」
眞鍋
「医局で倒れたんだ。」
杏樹柚
「倒れた…?」
眞鍋
「何も覚えてないのか?」
杏樹柚
「(..)コク」
眞鍋
「貧血を起こして、それから大きな発作を起こして倒れたんだ」
杏樹柚
「そうだったんですか…
私の体は、もう言う事を聞いてくれないのかな…」
星野
「望月先生、治療する事に専念しない?
このままだと日常生活に大きく影響を及ぼす。
それに、このまま無理を続けると命の保証も出来ない。」
杏樹柚
「治療に専念って。嫌です!まだ仕事がしたい…
星野先生、約束したじゃないですか!」
眞鍋
「望月、まだそんな事を言っているのか!
今の状態で仕事が出来るとでも思っているのか?はっきり言って迷惑だ!\(#`Д´#)ノ」
星野
「眞鍋先生いくらなんでもそんな事を言ったら…」
杏樹柚
「……仕方ないですね、分かりました。治療に専念します。
でも眞鍋先生。
私は戻ってきます!!必ず。いや、絶対!!」
星野
「望月先生…
全力を尽くすよ。
その為には君と仲良しのこの先生にも協力してもらわないとね!」
速水
「誰がこいつと仲良しだ」
杏樹柚
「そうですよ。
仲良しなんかじゃありません!!」
星野「分かったから怒らないでー(^^;」
速水
「今から望月先生の大好きな"検・査"しに行くからな」
杏樹柚
「相変わらず嫌味を言うのが得意ですね(笑)そもそも優しさっていうものも知らないですもんね?」
速水
「望月、後で覚えてろよ。」
杏樹柚
「先生、そんな事言っても良いんですか?(笑)」
患者((¬_¬)ジー)
速水
「は…早く行くぞ」
杏樹柚「はーい(笑)(笑)」(立ち上がる)
立ち上がった瞬間…
(フラっ)
速水
「危ない」(支える)
杏樹柚
「すみません」
速水
「まったく…調子にのってるからだ」
杏樹柚
「…」
星野
「点滴もう1つ追加とA型のRH-の輸血をお願いします。」
看護師
「分かりました」(準備する)
眞鍋(電話が鳴る)
「すまない。また後で来る。望月を頼んだぞ。」
星野
「ああ。
麗奈ちゃん、本当に無理はダメだよ?」
眞鍋先生が居なくなったので麗奈に変わります。
麗奈
「すみません…」
看護師
「準備出来ました」
麗奈(点滴と輸血をされる)
「なんか腕凄い事になってますね…」
星野
「しばらくは辛抱してね。
それから、しばらく点滴で様子見になると思う。」
麗奈
「…」
速水
「とりあえず、もう少し落ち着いたら検査に行くぞ。」
麗奈
「はーい…」(嫌そうに)
速水
「そんなに検査が嫌か?(笑)」
麗奈
「当たり前じゃないですか!
だって速水先生がするんですからね(⌒▽⌒)」
速水
「そうやって調子にのってると、また貧血を起こすぞφ(-`Д´-*)」
麗奈
「速水先生が怒った怒った(笑)(笑)」
速水
「かーみーくーらーヽ(`Д´#)ノ調子にのるなよ!!」
星野
「速水先生、麗奈ちゃんも一応患者さんですよ(;´д`)トホホ」
杏樹柚
「そうですよ。私は患者ですよ?(笑)」
速水
「いい加減にしろ!!」
星野
「二人ともケンカは止めて~!!」
速水・杏樹柚
「ケンカなんかじゃない!!」
星野
「相変わらず二人とも仲良しだね…」
速水・杏樹柚
「あっ……」
星野
「麗奈ちゃんも元気になってきた事だし、そろそろ検査に行く?」
速水
「そうだな。そろそろ行くか。
神倉、ゆっくり立てよ。」
麗奈
「先生も優しいところあるんじゃん(笑)」
速水
「うるさい!!(照)」
星野
「まぁまぁ(;´д`)トホホ」
この後、検査に行ったのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。