今は体育の時間。
今日はバスケをやるそうだ。
私は球技系が全然出来ないので、
迷惑になるのではと心配だった。
チーム分けでは、かすがテオくんとじんたん
に「一緒にやろっ!」と言って同じチームにな
る事が出来た。
本当に最高の友達だ💗
私達のチームはいきなり最初から試合をした。
ピーーーッ!!!!!
試合が始まった。
やっぱり怖い。
なんでみんなあんなに上手くドリブルしながら早く走れるわけ?
私にはもう遠い世界だ。
その時、
ボールが回ってきてしまった。
受け取ったのは良いものの、そこから動けない。
もう、敵チームがボールを奪おうと近寄ってくる。
その時、
テオくんの声だった。
見ると、テオくんが手を広げて、
私の名前を叫んでくれてた。
すぐに私はパスをすると、
テオくんは最初の言葉通りゴールを決めてくれた。
その光る汗もシルエットも何もかもがかっこ良かった。
-試合後の片付けの時-
テオくんは、ビブスを脱ぎ、私の手の上に置いた。
少しだけテオくんの匂いがした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!