この日は白石の葬儀だった。
告別式
藍沢はそう言って、白石の横に花を置いた。
その後も、たくさんの人が花を置いてくれた。
白石の納棺は花いっぱいになっていた。
その後、火葬場へ向かい
火葬されるとき、あなたはずっと藍沢の手を力強く握っていた。
すべてが終わり
藍沢は頭を下げ、来てくださった方々に感謝を伝えた。
その翌日、藍沢は有給休暇を取り、あなたと律喜を見に行った。
藍沢とあなたはお花を買い白石のお墓を訪れた。
2人そろって手を合わせ終わり。
あなたは、まだ事故の時の罪悪感、後悔はあるもののあなたなりに前へ進もうとしている。藍沢はそんな前向きになろうとしている、強くなろうとしているあなたの成長に少しほっとした。
そして、2人が帰った時、ポストに手紙が3枚、届いていた。
家に入り、手紙を開いてみる。
その手紙の内容は"臓器を提供していただいたご家族様へ"だった。
白石の臓器で生きることができた人たちからだった。
藍沢とあなたは、じっくりと届いた手紙を見つめて、2人で涙を流した。あなたは、まだ漢字を読むことはできないが、感謝の心は届いていた。
そして、数ヶ月後
スタッフステーション
スタッフステーションにいる救命のみんなの表情は笑顔だった。
そうして、律喜も退院して藍沢は子育てに奮闘していった。
あなたは見違えるほど変わった。
家事を手伝い、律喜の面倒を見て、そう言う成長ぶりに藍沢は関心した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!