ーーー美月ーーー
高校3年春。
クラス発表を部活に行く前に見ていこうと掲示板に立ち寄った時、ぼく…光太郎に会った。
3人で体育館に入ると、もう他の部員がちらほら来ていた
準備を済ませた主将副将コンビが声をかけて、練習が始まる。私はこの梟谷学園男子バレー部でマネージャーをしているんだけど、どうやら私はキャプテン、木兎光太郎のことが好きらしい。気づいたのは最近で、名前呼びになったのも
と、光太郎に言われたからだった。
2年生の時同じクラスになって、部活以外でも関わるようになったら、なんだかバレーの時のかっこよさとのギャップでとても可愛く見えた。
まさか3年でも同じクラスになるとは
決して楽ではないけどみんなのバレーを見るのは大好きだし、とても充実した毎日を送っている。
練習終わり、バレー部の面々は大体駐輪場でたむろする。
木葉とは家が近所だけど、木葉が引っ越してきたのは中学の時で、幼馴染ではないけどここでは1番付き合いが長い。
木葉の自転車の後ろに座り、みんなに手を振る
木葉が自転車を漕ぎだして、緩やかに坂を下る。
木葉がスピードを上げて、約20分の道のりを15分で家に着いた。
家に帰ると、離れの方からピアノの音が聞こえてきた
思いっきりドアを開ける
明日から、新学期が始まる
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。