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第2話

『 君となら・・・ 』11〜
『君となら・・・』


☆★vo.11★☆

だからって、、、
私が出る幕じゃあ、無かったよね…




次の日。

照史に ちゃんと謝らなきゃ…
そう思いながら、教室へ向かう廊下で、
照史に会った。

私を見つけた照史は、
なぜか嬉しそうに寄ってきた。


桐:おはよっ!
〇:お、おはよ。
あの、、、きのうは
桐:断ってきた。
本命の子たちに。
はっきり。きっぱり。


謝ろうとした私の言葉を遮って、
照史は言いたい事を、、、

伝えたい事を続けた。


桐:俺、〇〇の事、好きになったんよ。
〇:えっ??


一瞬でパニック!!!


何を言われてるのか、
全く理解できなかった。


桐:本気で怒ってる〇〇の真剣な顔見たら、
惚れた。
〇:えっ??えっ??


まだ何を言われてるのか理解できない…

嫌われても おかしくない事したのに、、、
何で????
何でそうなるのぉ〜〜〜????

照史は皆んなに聞こえない小さな声で…


桐:〇〇が他の奴を好きなのは知ってる。
けど、、、考えてみて。
返事、すぐじゃなくてもイイから。
考えてみて。


そう言うと、
可愛い笑顔を見せて教室へ入って行った。


クラスの大半が、この一連を目撃していた。


私は まだパニック状態のまま、
教室に入り席に着いた。

背後から声がした、、、気がした、、、


望:〇〇、、、大丈夫か??


望にしては、落ち着いたトーンだった。

心配してるの?
どんな風に?
照史と付き合わないでとか??

そんな事、、、無いか、、、


私は勝手に落ち込んでいた。



︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.12★☆

昨夜、望からLINEがきていた。


望:チョコありがとう。
コレ、超〜〜ウマ!!!
〇:どういたしまして
友チョコにしては、高レベルでしょ︎?


はぁ〜友チョコだなんて、、、
バカだ。私。


望:うん、嬉しい❣️


!!!//////////!!!
どうやって返せばイイんだ????
これかな?!


〇:アホ❣️


ホンマもんのアホや~!//////////!

マジでなに期待してるんだろう、私…


望:今日の照史の事、、、気にしとる⁇
大丈夫やで。きっと。
照史に嫌われても、俺らが おるし。
それに、〇〇は悪くない️
ただ、、、
皆んなビックリしとったけどな(笑)

〇:照史だけじゃなくて、
クラス皆んなに嫌われたかもね(笑)


いっそ、、、
嫌いになってくれたらイイのに…
望も…

なんて、本心とは別の言葉が出てくる。
でも、こんな自暴自棄な私なんて…
嫌いだろうなぁ…

もし望が本命チョコをもらって、
誰かと付き合う事があったら?

もちろん本気では喜べない。
けど、、、



望が幸せなら、それでイイ…




︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.13★☆

照史に告られた。
けど、返事はまだできてない。

「〇〇が他の奴を好きなのは知ってる。
けど、考えてみて。」

「けど」って…
その言葉が、ずっと引っかかっていた。

クラスの皆んなと同じく、
照史も色々と理解していた。

照史の告白には、
それなりの決心が必要だった。



告られてから、
照史と2人で話す機会が何度かあった。

『それなりの決心』をした照史を、
無下にはできなかった。

そう、、、私だって皆んなと同じ。
色々と理解していたのだ。


桐:告っといて 何なんやけど、、、
俺、
〇〇の事 あんまり知らんねん(笑)


そう言うと、顔を除き込んできた。


桐:可愛いんやね(笑)
〇:っ!!!//////////!!!
桐:ほら、やっぱり可愛い(笑)


私の反応を楽しんでる。
Sか。


桐:〇〇って、いつから歌ってるん?
〇:小五から。
あ、でも歌じゃなくてギターから。


それは、大好きな隣の家のお兄ちゃんが、
教えてくれたギター。

大好きだったからさ、嬉しくて嬉しくて…
小さい手で、一生懸命 練習したんだ。


兄:今度のライブ、観にくる?
〇:うん!!行く!!いつ?
お母さんに聞いてくる!!


初めてのライブ。
小さなライブハウス。
生音。
体中に響き渡る振動。
伝わる熱。
そして、力を託し、音に乗せ放たれた言葉。
その全てに感動したんだ。

私は、歌う事を知った。

その頃から、
街のライブハウス兼 スタジオに、
出入りする様になった。
小五から通ってる私は、
今はもう、かなりの常連さんだ(笑)




︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.14★☆

照史に返事をしないまま、春が来て、
クラス替えになってしまった。

クラスは別々になって、
教室もかなり離れていて、
照史とすれ違う事も あまり無い。

だけど、見かけたら必ず話しかけてくれる。

照史は 優しい。
『返事を待つ』って、本当は辛いのに。
いつも探してくれている。
こんな私を、いつも待っていてくれてる。


桐:何かあったんやろ?


今朝もまだ、花びらは少し降り落ちていた。


私は、朝までたくさん考えて、考えて、、、
本当にたくさん考えて、、、決心した。


〇:・・・甘えても、、イイかな?


良い事ではないと、充分 分かっていた。
けど、頼れるのは 照史だけだった。
私は その想いを全て、照史に伝えた。
その上で、、、


〇:1ヶ月だけ、彼氏になってくれない?


今度こそ、照史に嫌われると思った。
けど、他に方法が見当たらなかった。


桐:!!!えっ?!!!


やっぱり そんなの無理だよね…
撤回して無かった事にしてもらおうと
思った時…


桐:ええよ。
〇:えっ??
うそ!?
桐:ええよ。
○:ホントに??
桐:けど 条件がある。
1ヶ月経って、〇〇が少しでも
俺の事を好きになっとったら、
別れんで。


言い出したのは私だったのに、
ビックリした。

OKだった事もそうだが、
何よりそのポジティブさに驚いた。


〇:い、いいよ…


と、言いながらも
戸惑いを隠せなかった私に…


桐:本当に、俺の彼女なんやな?
〇:う、うん。
桐:じゃあ、皆んなに言っても
  ええんやな?
〇:うん。


照史は まるで
歳下の子に言い聞かせる様に尋ねた。

でも、次の瞬間には逆転していた。


桐:よっしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
皆んなに言うでぇ〜〜〜〜!!!
〇:(笑)
桐:〇〇!!!覚悟しとけよ!!!
必ず好きにさせたるからな!!!
〇:!!!(笑)!!!


思わず吹き出した私を、
照史は抱きしめてくれた。


桐:やっと笑ってくれたな(笑)


照史のポジティブさに救われた気がした。

私は、広大な暖かさに包まれていた。




︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.15★☆

次の日。

教室で私達は、いつもと変わらずにいた。

望もシゲも。
まだ知らないんだ…


里:お昼ぅ〜❣️


里依紗がお弁当を持ってやってきた。
隣の隣のクラスになっても、
相変わらず私達と過ごす里依紗。

私、、、結構すごい決心したのに、、、
何も変わらないのかな。

そう、思っていたが、、、本当は かなりの勢いで、広まっていた。


中:〇〇いるか〜??


あっ!淳太先生が呼んでる。


〇:はーい!
中:食べ終わったら
理科室の横に来てくれへんか?
〇:分かりました〜
中:なる早で頼むな〜
重:何やろな?
〇:分からん!?
音楽室 行こうと思ってたのになぁ〜
重:またか!!!
〇:だって、家じゃあ
大声出せないんだも〜ん!!


本当は、、、
ピアノにでも触れて、
心を落ち着かせたかったんだ。

何も無かった様にしていたのは、
私もだったから。




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☆★vo.16★☆


〇:失礼します。
中:おう!
〇:てか、ジュンジュン さぁ〜
本当は音楽室 行きたかったのに〜
何ぃ??
中:悪りぃなぁ〜
てか、
ジュンジュンって呼ぶのやめろや。
仮にも先生やぞ。


理科室横の理科の先生の部屋。
いつ来ても、淳太先生しかいない。

淳太先生は、とにかく生徒想い。
それに、生徒みたい(笑)
いつも、私達と同じ目線でいてくれる。


中:〇〇さぁ、、、
桐山と付き合ってんの?
〇:!!!えっ!!!
なんで先生が知ってるの?!!!
中:ホンマなんや…
でも、なんで?
〇:・・・・・
どうして、そんな事 聞くの?
中:だって、、、
どう考えたって、腑に落ちないやろ。


生徒と同じ目線でいてくれる淳太生徒も、
皆んなと同じ。
色々と理解していたのだ。


〇:進路相談。
私、歌いたいの。
夢を叶えるには、、、
どうしたらイイ?
中:・・・・・
〇:この場所を離れる事になる。
大切な人とも、、、


私は離れられなくなる前に、、、
境界線を引いたのだ。
くっつかなければ、
離れる感情も産まれないんだと、、、


勘違いしていた。


でも、この時は気付かなかった。




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☆★vo.17★☆


〇:ジュンジュンは好きな人いないの?
中:おるよ。
○:えっ?!
じゃあ、告白とかは??
中:う〜ん、、、、、
せ〜へん。
○:えっ!どうして?!!!


私は勢いよく聞いてしまった。
淳太先生は しばらくうつむいていた…


中:春休みに、、、結婚してしまった…
○:えっ?!!!
中:想いを伝える前にな。
○:・・・・・


そんなぁ、、、
私はまた勝手に、辛くなっていた…

いつも、私達の事を心配して、
些細な事でも気付いてくれて、
愚痴だって たくさん聞いてくれる。

辛い時もきっと、
何も無かった様に振る舞い、
私達に寄り添い、
私達の先生として頑張っていたのだろう。


○:それでも、、、まだ好きなの?
中:・・・・・
そやなぁ〜
『好き』って気持ちは、
そんなすぐには変わらへんねんな…
○:・・・・・
中:後悔しとる…
気持ちを伝えるって事が、
すごく大切なんやって分かったわ。
でもさぁ、、、こういうのって、
大抵、あとから気づくねんな…


『結婚』とは強い境界線だ。
私のとは格が違う。

だから淳太先生は、望の肩を持つんだ…

望も…
後悔してくれるのかな…
後悔さえ してくれないかも知れないなぁ…



︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.18★☆

教室に戻ると里依紗はもういなかった。


重:なんやった?
○:進路相談かな。


ホントは恋愛相談かな。


重:ホンマにぃ⁇(笑)
○:何で疑うの⁇
重:淳太、〇〇に告ったかと思ったわ。
○:はぁぁぁぁぁぁ???
重:まぁ、今更だけどな。
○:っ!!!!!!
重:トイレ!


そう言うと、行ってしまった。

やっぱり知ってたんだ…

望とふたり。
シゲのせいで気まづい空気だ…


望:さっき、照史 来とったで。
○:えっ?そうなんだ…
望:付き合ってるんや??
○:うん。
望:そっか…
○:・・・・・


私は、かなりの決心をしたんだ!!!
ここで怯んだら負けてしまう…
境界線、破壊されちゃう…


○:意外?
望:まぁ、そうやな。
○:照史…優しいから。
望:知っとる。
○:そう??
望:良かったな。


望は、笑ったのか笑ってないのか
分からないくらいの微笑み方をした。

それは、その時できる、
精一杯の笑顔だった。


○:うん。良かった。


と、言った割には、私も笑えなかった。
今にも、、、泣きそうだった。

さよなら…
望。




︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.19★☆


桐:付き合ってるらしい事、
したいんやけど。
○:何それ、『らしい』って〜
桐:朝 早く学校行って、
  会うようにせぇへん?
○:あぁ〜、それ『らしい』ね。
桐:ダメ??
○:ええよ(笑)
桐:やったーッ!!!
じゃあ、明日からな(笑)


照史は、本当に優しい。
こんな私の歩幅に合わせて進んでくれる。

この感覚、、、久しぶり。
なんだか心地イイ。




次の日。

いつもより30分も早く教室に着くと、、、
望がもう来ていた。


望:おはよう!早いね!?
○:お、おはよう。
望、、、いつもこんな早いの??
望:そう、親の都合でな。
〇〇はどうしたん?
朝練でもするん?
○:えっ?!いや、、、チョットね。


何で、気まずいんだろう、私。
どうして『照史と約束してる』って、
すんなり言えなかったんだろう。

私の決心って、そんなもんだったの???


桐:〇〇〜


そこへ質問の答えがやってきた。
私は照史と教室を出た。


桐:望、、、何だって?
○:朝練か?って聞かれた。
桐:そうじゃなくて、俺たちのこと。


私達は、人気のないところまで
並んで歩いてきた。


○:「良かったな。」って…
桐:そっか。
○:気になる??
桐:そりゃあ〜そうやろ〜
○:でも、、、照史は彼氏だからね(笑)


私は、照史を不安にさせるのが嫌だった。
優しい照史に、優しくしたか った。


桐:せやな!!!!(笑)
ほな、帰りも一緒に帰ろっ!
○:ええよっ!(笑)
桐:『らしい事』しよか?!
○:なに??
桐:アイス食べ行こっ!?
○:ええよぉ〜(笑)


照史が彼女みたい。
可愛いな…(笑)



︎•••••••••••••︎•••••••••••••︎

☆★vo.20★☆

私達は、毎朝会って、
帰りも一緒に帰る日が多かった。
ふたりで居る姿を、
毎日 見掛けられる様になった。

また、、、居場所が出来た。


この春を迎え、
私には居場所と思えるところが
無くなってしまっていたんだ。


あれは、去年。入学式の次の日だった。

チョット コワモテな男子と、
あと三人の先輩男子達が教室まで来た。

「〇〇さん いる?」

騒がしかった教室が、一気に静まり、
皆んな一斉に私を見た。


〇:なんですか?


私は教室のドアまで行った。
ライブハウスやスタジオに
出入りしていた私は、
この手の人間に免疫があった。


男子:チョット、
   あいつのとこまで歩いてみて。


コワモテな男子が腕組みしながら、
あごで指した先には、
超笑顔で手招きしている先輩男子がいた。

私は何も問わずに歩いてみせた。

私が着くと、超笑顔の先輩男子は、
コワモテ男子に向かって言った。


男子:どお??どお?????


コワモテ男子は、親指を立てて笑った。


男子:!!!やったーーーーッ!!!


先輩男子達は、はしゃぎ出した 。
かと思ったら、私の前で一列になり、、、


男子:〇〇さん!!!
   俺らと一緒に歌ってください!!!


と、右手を差し出し頭を下げた。

この手の人間に免疫があった。
と言うか、、、
私は、この手の人間が好きだった。

もうこの時点で、先輩後輩では無かった。

こいつらと一緒に、夢中で曲を作り、
1年間たくさんライブをしてきた。

学園祭では、他校の音楽仲間なども
かなり来ていて、広い会場を埋め尽くした。




でももう、伝説となっていた…