お 化 け な ん か な い さ




                                                         お 化 け な ん て 嘘 さ




                      寝 ぼ け た 人 が 見 間 違 え た ら し い





お 化 け よ り 怖 イ も の




                                          何 カ 知 っ て マ す か ？





                        嘘 ヲ つ き




                                                                 毒 ヲ 吐 ク





                                    " ニ ン ゲ ン " っ て わ ケ サ




＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿












あれは今日みたいに蚊がたくさん飛んでる暑い夜だったねぇ…



俺 友達と一緒に花火やってるうちにいつの間にか辺りは真っ暗になっちゃって



いけね 母ちゃんにブッ飛ばされるってんで帰ることになったわけ



それでねちらかった花火片付けてふっと寺子屋の方見たの



そしたらさァもう真夜中だよそんな時間にさァ



寺子屋の窓から赤い着物の女がこっちみてんの



俺もうギョッとしちゃってでも気になったんで恐る恐る聞いてみたの



何やってんのこんな時間にって



そしたらその女ニヤっと笑ってさ



土方
「マヨネーズが足りないんだけどォォ！」



「ぎゃふァァァァァァ!!」



「副長ォォォォォ!!なんて事するんですかっ
    大切なオチをォォ!!」



土方
「しるかァ
    マヨネーズが切れたんだよ！買っとけって言っただろ焼きそばが台無しだろーがァ!!」



「もう充分かかってるじゃねぇーか！なんだよもはや焼きそばじゃねーよ
    "黄色い奴"だよ!!」



『おい、土方…うちの前でそんな気色悪いもん食うな言うたよなァ』

『足りひんのやったら自分で買うてこいや』

『もう寝る…興ざめや』



「姐さん！おやすみなさい！」



「アレ局長？局長ォォ!!」



「大変だァ 局長がマヨネーズで気絶したぞ最悪だァァァ!!」










『幽霊なんかより人間の方がよっぽど怖いやろ…』



布団に寝転び額に手の甲を乗せ天井を仰ぐ



『それにしてもやけに蚊ようさんおるな』



そう言って首元を叩く



『…？』



なにかの気配を感じ部屋の襖をあけ廊下を覗く



『誰もおらへんやん…』



「ぎゃああああ」



『！！』




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