第11話

やっぱりあれは嘘かもしれない
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2021/04/22 15:00
近藤
「おー!美味そうな匂いがするなぁ!」



土方
「戻ったぞ」



沖田
「土方さん、見知った後頭部が3つ見えるんですが」



『あ、おつかれさん
そこに置いてあるさかい自分で取ってってな』



隊士
「局長!副長!沖田隊長!この唐揚げまじうまいっすよ!」



隊士
「まるで定食屋みたいな味で懐かしい感じがするんすよ!」



近藤
「おう!それは楽しみだなぁ!」



土方
「それはそうとなんで万事屋の3人が居るんだぁ?」



沖田
「おいクソチャイナなんでこんなとこにいるんでィ」



山崎
「買い出しの帰りに偶然会ってあなたさんと旦那が知り合いだったみたいで」



『少しでも人が多い方が飯は美味いやろ?』



土方
「だからってなんでこんな奴の顔を見ながら飯を食わなきゃいけねぇんだ!」



銀時
「はぁぁ!?俺だってお前の顔見ながらなんて食いたくねぇよ!でも、せっかくあなたが誘ってくれたんだから断るわけには行かねぇだろ!」



立ち上がり土方の元までズカズカと寄っていく



沖田
「俺だってこのクソチャイナの食いっぷり見たら腹に入るもんも入らねぇや」



神楽
「あ"あぁぁぁん?私だってこんなクソサドの顔見ながら食べたくなんかないネ!!姉貴が作ってくれるって言うから来ただけネ!!」



ギャーギャーと言い合いをする4人



終いには神楽と沖田は殴る蹴るなどの攻防戦が始まった



『…』



近藤
「総悟ぉ!トシィ!」



あたふたする近藤



新八
「皆さんやめましょうよ!」



銀時 神楽 土方 沖田
「「「「うるせぇ!ダメガネ!!」」」」



新八
「はぁぁぁぁ!??」



いかにも4人に掴みかかりそうな新八の腕を取り、留まらせる



新八
「あなたさん…?」



『…こいつらいつもこんな感じなん?』



新八
「はい…顔を付き合われる度にこんな感じで…」



山崎
「なんて言うか犬猿の仲って感じですね…」



4人の様子を遠目から見ている隊士達も慣れた様子で眺めていた



『へぇ…犬猿の仲ねぇ…』



『どっちが犬でどっちが猿か知らんが…



うちにはどっちも猿に見えるけどなぁ?』



そう言いながら銀時と土方の元へ行き



き〇たまを両手で片方ずつ握りつぶす



銀時 土方
「「グキッ!!」」



『大の大人が大勢の前で喧嘩しとるんとちゃうぞ』



その様子を見た神楽と沖田が手を止め2人を面白がる



神楽
「おっさんが何やってるネwww
き〇たま潰されてそのままいれば良いアルwww」



沖田
「土方さぁーんみっともねぇですぜ?w
こんな女のガキにき〇たま潰されたくらいでへばってちゃw」



『てめぇらもやガキ共』



そういうと片手で神楽の頭を、もう片手で沖田の首根っこを掴む



神楽 沖田
「「グッ…!」」



2人を掴むあなたの腕に血管が浮き出る



『食堂で暴れとるんとちゃうぞ埃が立つやろうが』



あなたは眉間に皺を寄せ怒りに満ちた目をしていた



『うちはな、作ったもんを美味しそうに食べてくれる奴は大好きや…』



『せやけど、それを邪魔するような猿共は大っ嫌いやねん』



『分かったらさっさと席ついて黙って食わんかいっ』



そういうと手をパッと離し、そのまま沖田の胸ぐらを掴む



『あと、うちは今27や
あんたと同じガキやと思うなよ』



沖田「はっはいぃ…!」



沖田を離すとぱっぱと手をはらいながら席に戻る



『飯の時間が台無しや…』



「「は…えぇ…?にじゅうななぁぁぁ!!!??」」



『なんやうっさいわ…』



新八
「え…あ…あなたさん…27歳なんですか?」



『せやけど?』



山崎
「もっと若いのかと…」



山崎の言葉に隊士達も首を縦に振る



『えぇ…うち何歳に見えとったんや…それに銀ちゃんとも一緒やよ、なぁ?』



銀時
「うぅ…うん…俺も一緒…だよ」



未だに痛みが収まらず、うずくまったままつぶやく銀時



隊士
「ってことは副長とも同い年ぃ!?」



『副長?あぁ…そこにうずくまっとる黒い方?あんたも27なんか』

『同い年同士よろしくなぁ』



土方
「あ…あぁ…」



こっちも銀時同様未だにうずくまったままだ



『いつまでうずくまっとんねん
はよ飯食わんかい』



銀時
「いやぁ…多分俺…き〇たま取れたよ…?
だって…ものすごーく痛いんだもん
しばらく立ち上がれないよ?無理ィ…」



そう涙目で訴える銀時



土方
「てめぇ…握りつぶすだけじゃなくて捻りやがったな…
クソいてぇ…」



『き〇たま取れとったらどっかそこら辺に飾っとくかその場で踏み潰したるわ』

『それとも、まだ付いとったら次は蹴り飛ばしてあげてもええで?』



そう笑顔で言うあなたに血の気が引く2人



銀時 土方
「「え…遠慮します…」」



『あっそぅ。面白そうやったのに…
まあとっとと食べな
せっかくの料理が冷めてまうわ』



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※サブタイトルの"あれ"は"美味そうに食べる奴に悪い奴は居ない"のことです。



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