朝、窓から差し込む朝日で起きたあなたは、身支度を済ませ厨房にあった食材で朝飯を作り腹を満たす
袖にはあの時の短刀2本を入れ江戸へ経った
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江戸
あちらこちらに高い建物が並び連ね、空にはたくさんの宇宙船が飛び交っていた
昼頃になるといい具合に腹の虫がなる
だが、今まで小遣い全てを包丁や食材など、料理に使い込んできたあなたの財布の中身はそう対して残っていなかった
厨房から少しでも持ってこれば良かったと後悔しながら泣け無しの金で道端にあった団子屋の団子を3本買い食べた
江戸に来たのは買い食いをしに来たわけでは無い
妹を探しに来たのだ
だが道行く人々に聞き回ったが知っている人は誰一人としていなかった
『はぁ…』
ほんとうに江戸にいるんよね…
日も沈み青色の空がオレンジ色へと染まっていく
それと同時に腹の虫が騒ぎ出す
ぐぅ~
お昼に団子3本食べたがいつもはどんぶり3杯を平らげる故にあんなもんは腹の足しにもなっていなかった
気がつけば屋敷が立ち並ぶ路地に立っており空にはたくさんの星と綺麗な満月が輝いていた
空腹と疲労でその場に座り込む
気がついた時には瞳を閉じて夢の中に入ってしまっていた
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。