第55話

なんでこうなった…
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2021/08/04 15:00


なんでこうなった…



近藤
「それじゃぁ最後に…」



どうしてこうなった…



近藤
「真選組の新しい隊士として…」



なんでうちが…



近藤
「あなたさんが入隊することになった」



『なんでやねん!!』



近藤
「あなたさんは特別入隊という事で新しい隊をつくりその隊長を受け持つことになった」



『いや、ちょちょちょっ待ってさ!はぁ!?なんで!?』



近藤
「あなたさんの配属される隊は"零番隊"だ
あなたさん!よろしく頼むぞ!」



『はいっ!』

『…やのうて!話を聞けや!なんで!?うちがここの隊士になっとるん?うちはここの女中やぞ!?』



近藤
「いやぁ…だって…」


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _




-道場-



土方
「もっと腰入れろ!!」



近藤
「いいぞ!」




『みんなおつかれさん』



近藤
「あ!あなたさん!」



『そろそろ休憩したらどうや?もうお昼時やし』



近藤
「そうですね!」



『おにぎり握ってきたさかい食うてってな』



「ありがとうございます!!」



「うひょ〜うめぇ〜!」



『色んな味あるからどれ食べてもええで』



そう言いながらおにぎりを手に取るあなた



土方
「…お前も食うのかよ」



『作りながら10個ぐらいつまみ食いしたけど、みんなが食べとるんみたら腹減ってきてな』



土方
「10個はつまみ食いの範囲に入らねぇだろ」



手に持ったおにぎりを一口で食べきったあなたは



おもむろに立ち上がり竹刀が沢山刺さった竹刀立てに近づき一本抜き取る



『っはー懐かしいなぁ』



そのまま構えの姿勢になりふぅーと息を吐いて勢いよく踏み込んだ



ダァンッ!!



道場に響く鋭い踏み込み音



その音に驚いた隊士達があなたの方へと振り向く



『なぁ、うちも久しぶりにやってみてもええか?』



竹刀を肩に担ぎ土方に問いかける



土方
「あ、まぁ…いいよな?」



近藤
「別に構いやしないが…」



『んじゃ道着に着替えてくるわ』



そう言って道場を出ていくあなた





近藤
「今のすごい音だったな…」



土方
「あぁ…」






道着に着替えたあなたは思い思いにストレッチを始める



土方
「お前、何がやりたい」



『剣道三本勝負で』



手で3を示しながら言うあなた



土方
「ここにいるのはかなり腕が立つ奴らばっかりだぞ?」



『へぇ…だから?はよ始めよに』



そう言って防具をつけ面を被る



『んじゃあ最初は誰から行こか…』



近藤
「誰でもいいんですか?」



『ええよ誰でも』



「じゃ、じゃぁ俺が!」



『手加減は無用
本気でかかってきな』






お互い会場外で心を落ち着かせる



会場に入りお願いしますと挨拶をして開始線まで出て蹲踞そんきょをする



近藤
「始めっ!」



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