第29話

男女の友情ってあり?なし?
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2021/06/06 15:00
『土方ぁ〜!そこにおるよなぁ!!』



土方
「いるぞ」



『絶対にどっか行くんやないで!!』



土方
「わかったから」



『土方ぁ!!』



土方
「うるせぇなぁ!居るっつってんだろ!!」



『ならええわ』



土方
「心配しなくても居るっつーの…」



どうしてそこまで1人が嫌なのか土方には分からなかった



いや、今回は奴がまた出た時のただの退治要員なのだろうか



その可能性は有り得なくはない



ただあいつの弱ったところを見ると調子が狂うのは確かだ



『ふぅ〜』



脱衣場の扉が開きあなたが出てくる



土方
「っ…」



バスタオルを頭に掛け少し頬を火照らせたあなたに動揺する土方



『ほんまありがとうな』



土方
「いや、」

「…お前でもあいつは苦手なんだな」



『そりゃそうやあいつが好きな奴なんかおらへんやろ』



土方
「とんだ物好きじゃなければな」

「それにしても動揺し過ぎじゃねぇ?」



『いやいやいやいや無理やって!まじで!』



土方
「ほんっと面白かったなぁ」



『うるっさいわ』

『風呂ん中で思い出してくっそ恥ずかしかったんやでやめてや』



土方
「はいはい
じゃあとっとと部屋来るなら来いよ」



『おー』




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土方の部屋に向かう2人を角から覗き見る影があった



山崎
「2人ってあんな仲良かったでしたっけ?」



沖田
「いや、姐さんに土方さんがやられたんでさぁ」



近藤
「え?え?やられたって何!?
え!?もしかしてそういう事!?そういうことなの!?」



沖田
「それに歳も同じだから気が楽なんでねぇですかぃ」



山崎
「なんかこう見てると、幼なじみの男女が言い合ってるみたいに見えるんですよねぇ…」



近藤
「トシもあなたさんになら心開けるのか…!!」



そう言いながら涙を浮かべる近藤



だが次の瞬間、額に勢いよく何かがあたり気を失ってしまう



山崎
「!局長!?」



沖田
「ん?これは…」



床に落ちた髪ゴムを拾い上げようと手を伸ばす沖田



だがもう少しのところで気を失ってしまった



山崎
「!?隊長まで!!?」



慌てて当たりを見渡す山崎



だが誰の気配もない



山崎もまた首元に何かが当たり気を失ってしまった



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