ど、どうしよう…。
私さと兄に酷いこと言っちゃったかもしれない…。
さと兄っていつも私以上に周りのこと考えてるし、ちゃんと自分の考え持ってるし…。
はぁ…。
嫌われちゃったかな…。
私、ほんとにばかだ…
私はそのまま枕に顔を埋めた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
どうやら私はそのまま寝てしまったようだ。
今日は土曜日。学校は休みだ。
机にメモが置いてあった。
1枚はるぅとくんから。もう1枚はさと兄からだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お姉ちゃんおはよう☀︎
帰るの遅くなってごめんね…
さと兄にお姉ちゃんが寝てるって言われてびっくりしちゃった笑
今日、僕は莉犬と遊ぶので家にいません´`*
なるべく早く帰るね〜
るぅとより
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あなたへ
ちょっと先生に呼ばれたから学校行ってくる。
昼ごはんまでには帰る。
さとみ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そっと呟いてみる
その時
ピロン
スマホが鳴った
見るとそれはななもり先輩からのメールだった。
先輩…
行こっかなカラオケ…
先輩に相談乗ってもらおう…
先輩なら大丈夫ってさと兄も思うだろうし。
ピコン
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
用意しなきゃだね…
リビングに行くとシリアルがお皿に入れてあって、「牛乳とサラダは冷蔵庫」とさと兄の字で書かれていた。
さと兄に早く謝んなきゃ…
30分後┈┈┈┈┈┈
ぴんぽーん
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私はさと兄にメッセージを送った
既読は付いたが返信は来なかった。
━━━━━━━━━━━━━━━
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!