香ちゃん、さと兄のこと好きなの…?!
私も、応援してるって言わなきゃ…
私これから香ちゃんに友達としてじゃなく、
好きな人の妹って見られるのかな…
集合場所
はぁ…。
どうしよう…。
すっごくもやもやする…
香ちゃん…素直に応援出来なくて本当にごめん…
すると彼は満面の笑みを浮かばせて
ドキッ
し、心臓がバクバクしてる…
最後までドキドキさせられてしまった…不覚(?)
莉犬くん走るから見とかなきゃ!
莉犬くんは一気に飛び出した
そしてフォームを全く崩さず
赤い髪をなびかせて羽が生えたように
ふわりと走り抜ける
そしてそのままゴールテープをきった
かっこい…
なんか初めて莉犬くんを
かっこいいと思ったような…
そう叫んでみると
と叫び返してくれた
やっぱ可愛いわw
私は、真っ直ぐ前を見つめ大きく息を吐いた
私はいつものフォームをとる
その瞬間、私は飛び出した
隣の子がフライングしたようだ
隣をいるとあの香ちゃんだった
え?なぜ?
疑問を胸に抱いたまま、私は勢い良く飛び出した。
すると
ドォンッ
隣から思いっきり体当たりされた
グシッ
そして靴を踏まれる
気がついたら1番後ろになっていた
やばい
もう一度集中し直し、また走る
今2位だ
香ちゃんを、抜かせるっ…
その瞬間香ちゃんがゴールテープをきった
ごめん。皆…
すると目の前にさと兄達が立っていた
香ちゃんは真っ先にさと兄のところに行く
しかしさと兄は
その横をスルーして私の方に駆け寄る
ななもり先輩がそう言いながら振り返った時には
もう香ちゃんの姿はなかった
やばっ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。