ボクたちはいつも一緒にいた
一緒にいるとすっごく楽しくて…
毎日がとても幸せだった
でも、いつも一緒にいる男女がいると、
当然のように根も葉もない噂が流れるものだ
それに加えあなたは男女ともに人気があった
それで、クラスの男子の標的はボクになった
こいつがいじめのリーダみたいな奴。
ずっとあなたのことが好きで、俺が気に食わないらしい…
自分勝手な理由だ
彼はそう言っていつも叩いたり蹴ったりしてくる
あなたの満面の笑みを見つめる。
もちろんあなたに相談してもいい。
でも、ボク自信好きな子にはあんまり弱音を吐きたくなかった
だから何も言わなかった
迷惑かけたくなかったし
そんなある日┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ボカッ
まただ…。
でも、これさえ耐えたら…
また家に帰って好きな音楽を聞ける
それにあなたにも会える
だから耐えなきゃ…
ガラッ
その時教室のドアが勢いよく開いた
あなた……?
あなたはそういうなりボクの手を取って走り出した
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ここは公園のブランコ
右にはボク。
左にはあなた。
長い長い沈黙
ボクがふと隣を見ると
あなたが泣いていた
ボクのことそんなに心配してくれてたんだな…
するとあなたは首を縦にぶんぶん振る
涙でぐちゃぐちゃだけど
満面の笑みで笑ったあなたはとても綺麗だった
でも、
家┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
母「ころん〜?大事な話なんだけど〜」
母「真面目に聞いてよね笑」
母は全く…と笑う
母は表情を変えて
「実は…引越しすることになったの…」
と言った
は?
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。