ヒッコシ?
母「お父さんの仕事の都合で転勤することになったのよ」
ボクは震える声でそう問うた
母「悪いけど転校かな…」
その瞬間周りの声が全てシャットダウンされた
母「ころん?どーしたの?」
え、待てよ
はっ?
転校って…もうあなたに会えねぇじゃん
バタン━━━━━━━━━━━━━━━
ボクはカッとなってリビングのドアを勢いよく閉めると自分の部屋のベッドに飛び込んだ
ぼむっ
力はへなへなとベッドに吸い込まれていく
ボクは向けようのない怒りをベッドにぶつけた
次の日━━━━━━━━━━━━━━━
ボクはいつものように朝食を食べていた。
けど食欲は全くなかった
その時
いつものように元気な声がインターホンから響く
そう言い残して家をあとにする。
母も父も仕事に出かけた
ドアを開けるとあなたがいつものように立っていた
あなたは心配そうに覗き込む
この優しさにももう会えない…
そんなの寂しすぎるよ…
でも、言わなきゃ。
一人で抱え込んでたら…また…
するとあなたの目が少し潤んだ
あなたの目から涙がこぼれた
でもあなたはすぐ涙を拭い、笑顔をつくって
と言った
ボクの目からも涙がこぼれた
言って…良かった
心からそう思った
あなたside━━━━━━━━━━━━━━━
学校に着いて授業を受けていたのだが、
全く集中できない
ころん…
会ったのは小学校入る前からだったよね…
その時からころんは優しくて…
私はずっと甘えてばっかだったな…
引越ししちゃうなんて…
ずっと隣にいると思ってたのに…
なにか私から出来ることとかあるかな?
そうだ!
何かプレゼントしよう!
ずっと思い出に残るようなもの…
そう考えた結果、私は写真盾を送ることにした
中には私達の写真と私からの手紙が入れる。
でも、中に入っている手紙には気づかもしれないけど…
手紙には「ずっと応援しています」と書いた
ずっと、ずっと親友だよ
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それからみるみるうちに時は過ぎ去って行き、
やがてころんの引越しの日となった
私は早く起きて、ころんの家に行った
するところんのお父さんとお母さんが荷物を積んでいた
母「いるわよ笑ころーん??」
ころままがそう言うと家からドタバタっという音が聞こえてきて、ころんが顔を出した
謎の沈黙
ころんside━━━━━━━━━━━━━━━
あなたが差し出したのは小さな青い袋だった
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そのあとよく分からない小学校に転校して…
そこでもいじめられてたっけw
まぁ高校生になって音楽に目覚めたわけだけどw
実はあなたからもらった写真立て、
いじめっ子達に燃やされちゃったんだよね…
申し訳ねぇ…
ただあの手紙だけはある
ずっと…
ひとつ言う。
あなたが誰を好きでいようと1番最初に好きになったのはこのボクだ!!
そうつぶやいてみた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!