第3話

二人の初登校
1,994
2018/11/30 19:13
ユンギ
ユンギ
おい、俺を遅刻させる気か?
◯◯
◯◯
あと少しで出来るの…!


護衛の癖に身支度の手伝いもしないでこの私を罵倒するなんて、本当に嫌な奴。


◯◯
◯◯
やっと出来た、


毛先を軽く巻いてから高めの位置で緩めに髪を結んで、仕上げに深いワインレッドの紐リボンを括り付けてやっと完成。


ユンギ
ユンギ
そんなんに時間掛けて、アホか
◯◯
◯◯
ちょっと、アホとは何よ!
女の子は可愛らしくありたいの!
ユンギ
ユンギ
朝っぱらからキーキーうるせぇ…



そう言いながら両耳を手で塞ぐユンギに腹が立つ。




それから登校中も絶え間ない口喧嘩。



◯◯
◯◯
はぁ、どっと疲れたわ……
ユンギ
ユンギ
それはこっちの台詞だろ、


正門に着いた頃には二人とも精神的に疲れきっていた。
ユンギ
ユンギ
こっからは一人でも大丈夫だろ
◯◯
◯◯
最初からあんたの付き添いなんて必要ないんだから



ふん!と腕を組みながらそっぽを向くと、


ユンギ
ユンギ
…ほんと可愛くねぇ


そう呟かれて、チクンと胸の辺りが痛んだ。

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