大吾side
俺はあることを思い出してん。
もしあの時、普通に初めましての人やったら、
ハグされたら避けるやろ。
せやけど、あなたは逃げようともせえへんかった。
そう、簡単に言ってしまえば
あなたは恭平が嫌ではないねん。
恭平が金髪にしようがなんだろうが、
恭平なら信じるやろ。
" この人は何もせえへん " ってことくらいな。
あなたが来てまだ数時間。
やっぱり寝てると夢を見るからな。
ちょっとずつ、あなたは震え始めとったんや。
きっと昔のことを思い出したんやろな。って
思っては見たけどな。
俺はそれに負けへんくらい、
思いっきり強く抱きしめた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。