第3話

Episode2
541
2020/05/03 13:32
『翔!!2人で絶対1番になろうね!!』



そう言ってから約6年。彼女は今も、この約束を覚えてくれているのだろうか。



……まぁ、裏切ったのは俺なんだけど、、




あれ以来帰ってなかった日本。これからまた海外に出る予定はない。




だから帰ってきた。日本に。あなたとまた、ピアノを弾くために。
松本潤
あなた今日、教授に呼ばれてるんでしょ?
あなた

うん…何でなのか分かんないんだよね

松本潤
……あなたがやりたい方をやればいいよ。
あなた

……うん?

二宮和也
あっ、あなた!
あなた

あ、二宮さん!!

二宮和也
今日の午後さぁ……
大野智
…2人めっちゃ仲良くなったよね
相葉雅紀
2週間でね笑
松本潤
ピアノも最近ふたりでやってるからね笑
櫻井翔
……あ
あの姿はあなただ。そしてその後ろを歩いているのが潤。


潤の隣には智さんがいる……だれだよ、あの男。


……あなたの隣を歩いていいのは、俺だけだ。
松本潤
あ、翔じゃん!
櫻井翔
よ、よっ!
大野智
あっ、翔くんだ
相葉雅紀
えっ!?この人が櫻井翔!?
…へぇ〜
松本潤
あなたたち呼ぶか?
櫻井翔
いや、いい。
後で会うから。
相葉雅紀
ねぇねぇ、翔ってさ、
この先ずっと日本にいるの?
櫻井翔
え?う、うん。
そのつもりだけど……ごめん、君、名前は?
相葉雅紀
あぁあぁ笑、ごめんごめん。
俺、相葉雅紀。年一緒だから雅紀でいいよ
櫻井翔
雅紀…な。おっけ。
……なぁ、あいつ誰?
松本潤
二宮和也。翔と同い年。
俺らの年代では和也が1番。
相葉雅紀
まっ、俺がたまには勝つけどね
松本潤
たまーにね笑
相葉雅紀
でも俺、潤より順位上だよ?
松本潤
だから、たまーにね?笑
相葉雅紀
たまにたまにってもう笑
大野智
気になる?
和也のこと。
櫻井翔
まぁ。
大野智
1回会って話してみなよ笑
松本潤
良い奴だけど、ちょっと性格がね笑
相葉雅紀
笑笑
いったいどんなやつなんだよ。


あなたとまたピアノを……あなた俺は、あいつと……














そんなことをずーっと考えながら俺はピアノを弾いていた



気の向くまま……そう言えばいいのだろうか




空っぽな演奏になってしまうのも、聞いててつまらないのも分かってる




でも俺はそれをわざわざ人に言われるのが大嫌いだ。
なのに、こいつは……
二宮和也
そんなもんなの?
櫻井翔
……お前
二宮和也
なーんだ。もっと上手いのかと思ってたよ笑
これであなたの隣り座るとか、、本気で言ってる?
櫻井翔
あぁ。俺はそのために戻ってきた。
二宮くんさぁ、俺があなたとペアやってるの知ってただろ。
それなのに、
二宮和也
だってお前裏切ったじゃん。
あなたのこと。……あいつ、どんな顔してたかお前知らないだろ
櫻井翔
……っ
二宮和也
……まっ、仲良くいこーよ。ね?
俺、二宮和也。和也でいいよ
櫻井翔
……櫻井翔。
二宮和也
翔ね。……あ、ねぇ。
そろそろ行った方がいいんじゃない?教授んとこ
櫻井翔
っ!なんでそれを
二宮和也
くふふ笑
今は、まだ……ね?笑
なんだあいつ



喋れば喋るほどあいつの性格が掴めない。むしろ、あっちのペースに飲み込まれてしまう。



……二宮和也、ね。










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あなた

あー緊張する。
…なんかしたっけなぁ

コンコン
あなた

失礼しまぁす……

教授
お、待ってたよ。
…今日はちょっと話があってね
あなた

お話……ですか

教授
あぁ。
コンコン
櫻井翔
失礼します
あなた

しょ、翔……なんで、こ、こに

櫻井翔
あなた…
教授
2人には連弾のパートナーになって欲しいんだ。
昔のように。
あなた

……え?

櫻井翔
もう一度、俺とやり直してくれないか?
あなた

…そ、そんな急に。……
だ、だって翔、私を置いて、、

櫻井翔
あれはっ!……ほんとに悪いと思ってる
あなた

……ちょ、っと、、考えさせて。
……失礼しました

パタン







なんで、今更っ……



私は、、ずっとっ……




考えれば考えるほど涙が溢れ出る



子供の時から変わらない大きな目、撫でている肩、大人っぽくなった声



だめ、今泣いたら



生徒が構内を歩くど真ん中でこんな恥ずかしい姿見せられるわけが無い




どこか、どこか。人がいない場所……



















そう思い、行った先は中庭のベンチ



滅多に人が来ることは無い、だからこそ……




あなた

ぐすっ……っ……

二宮和也
泣いてるの?
あなた

に、にのっみや、、さん

二宮和也
ねぇ、なんで泣いてるの?
俺に言ってみ。
あなた

な、泣いてません。

二宮和也
嘘つくなって笑
……なんか嫌なことでもあった?
あなた

……

二宮和也
じゃあ俺が当ててあげる
……王子様が、帰ってきちゃった、、とか?
あなた

……っ

二宮和也
当たりだね……あなたはどうしたいの?
王子様とピアノ弾きたい?
あなた

…分かんないっ、私はっどうすれば…い、いの

二宮和也
……俺にしなよ。
あなた

……え?

二宮和也
俺なら一生裏切らない。
あなた

に、のみやさん……

二宮和也
ふふ笑、まぁ、主人公はお姫様と王子様だからね。
俺は、……としてこの物語に参加させてもらうよ
あなた

今、なんてっ

二宮和也
じゃあまた後でね。
3時に第5リハ室ね
ぽんぽんと頭を撫でて



彼はニコッと笑って行ってしまった。




なんと言ったのだろう。翔が王子様で、私がお姫様と仮定するなら……



なら、彼は?





二宮和也
(おもしろくなーりそ笑
















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二宮さんは何を考えているのか。



あなたはどちらを選ぶのか……!?




♡、感想くださると嬉しいです。




ではまたどこかで。作者でした。

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