第101話

上書き
月島side

みんなより少し遅れて食堂に向かったら、外の廊下であなたが木兎さんに迫られていた



何があったか知らないけど、その状況に腹が立って木兎さんをあなたから離した



月島「何しようとしてたんです?」




木兎「キスマークつけようと思った…」



月島「は?」



あなた「!?!?」



いま、キスマークって言った?



ていうか、なんであなたもびっくりしてるの



月島「…ふざけてるんですか?」



木兎「…だって、あなたにキスマークついてたんだもん。誰かは知らないけど、俺もつけたいの!!」



月島「……あなた、ちょっと、」



サラッ



…っ!



いつもは結んでるから髪を下ろしてることに違和感はあったけど、



月島「これを隠すために…?」



いや、でも、キスマークって聞いてびっくりしてたし、もしかしたら気づいてないかも




月島「あなたはなんで今日髪を下ろしてるの?」



あなた「かおりさんに下ろしたら?って言われたからだけど…」



あぁ、よかった…



とりあえず、



月島「木兎さん、キスマークは諦めてください」



木兎「やだ」



…この人ほんとに先輩なのか?



月島「もうブロック跳びません」



木兎「……やだ」



…めんどくさい。



赤葦さん、いつもどうやって扱ってるんだ?



??「木兎さん。」



木兎「赤葦…」



赤葦「何やってるんです?
朝ごはんなくなっちゃいますよ。早く食べましょう。」




木兎「わかった…」




スタスタ



ちょうどいいタイミングで赤葦さんが来てくれて助かった



…でも、この状況に疑問をもっていない感じがした、



こうなっている理由が分かってるみたいに



…まさか、



あなた「ね、ねぇ蛍くん?
キスマークって、もしかして私についてるの?」



…バカなのかな?



月島「君以外に誰がいるの?
いつ、誰につけられたの?」



あなた「い、いやぁ、それが全く思い浮かばなくて…」



……。




月島「じゃあ、昨日の夜誰かに会った?」



あなた「赤葦くんになら会ったよ!」



やっぱり赤葦さんか、



月島「ねぇ、」



あなたside


あなた「はい!」



月島「なんでキスマークなんてつけられてるの?」



…そんなこと言われても、覚えてないものは覚えてないんですけど、




あなた「わ、わかりません…」




月島「…ハァ」



こ、怖い…



顔を見なくても分かるくらい負のオーラが漂ってる、



蛍くんの顔を見れずに下を向いていると



グイッ



あなた「…へ?」



顎を掴まれて無理矢理顔を上げられた



あなた「け、蛍くん……?」



月島「…ほんとに、何考えてるの?」



や、やばい



思った以上に怒ってる、?



月島「男のこと、信用しすぎたらダメだよ?」



そう言って顔を近づけてきた



思わず目を瞑ると…



チクッ



あなた「…っ!?」



首元に痛みがはしった



あなた「な、なに…?」



…この感じ、昨日の夜にもあった?



月島「そうやって無防備だから襲われるんだよ



赤葦さんの分はもう僕が上書きしたから…」



スタスタ



…行っちゃった、



赤葦くん、上書き、



も、もしかして!



鏡を見に行ったら、思った通りさっきよりも濃い赤になっていた…



朝、潔子さんに言われたやつは赤葦くんにつけられて、




今、蛍くんに上書きされた…ってこと?




あ、だからあの時かおりさんは髪を下ろすように言ってくれたんだ…




木兎さんの



「俺もつける」



ってそーいうこと?




……気をつけよう。


月島side

あそこで目を瞑るのはダメでしょ…



危うく口にいくところだった



もっと危機感もってくれないとこっちが困るんだよ…///



僕が止めなかったら木兎さんにもつけられてたってことでしょ?



ほんと、勘弁してほしい…



??「月島」



……。




月島「なんですか?




赤葦さん」



ほぼ間違いなくあなたにキスマークをつけたのは赤葦さんだ



…まぁ、もう僕が上書きしたけど。




赤葦「見た?」



月島「はい。あなたのことからかうのやめてもらえます?」



赤葦「からかってなんかないよ。
俺は月島とあなたが出会う前から好きだからね。あなたは全然気づいてくれないけど、」



僕と出会う前ってなに?



そんなのどうしようもないじゃん、



僕だって、いつ出会ってたとしても、



絶対好きになってるし…



月島「…でも、僕の方が好きなので」



赤葦「それはどうかな?
いいじゃん、月島は同じ高校で、寮生活で、合宿終わってからも一緒にいられるんだから…」



スタスタ



そう言って赤葦さんは食堂に戻っていった。




…あの人、ほんとにあなたのことが好きなんだ。




普段、全く表情が読めない赤葦さんがすごく分かりやすかった。




赤葦さんもか…




月島「…負けないけど、」