第91話

好きの種類
あなたside

及川さんたちと別れてからスガさんと2人で帰っていた




全然会話がなくて、怒ってるのかと思った




でも、スガさんを怒らせるようなことをした覚えもなくて、なにか他の理由を考えていたら、




菅原「好きだよ」




スガさんが私に言った




……『好き』?




正直、よく分からなかった




私もスガさんのことは好き




でも、スガさんの雰囲気がいつもと違う




必死に考えたけど、私が知ってる『好き』は1つしかなくて、




スガさんの、『好き』も私の『好き』も同じだと信じて疑わなかった




だから、




あなた「私もスガさんのこと好きです!」




そう伝えた




菅原「……ありがとうニコ」




そしたら、スガさんはいつもの笑顔とは比べものにならないくらい苦しそうに笑うから




不思議と胸が痛くなったと同時に、その笑顔が頭から離れなかった……



菅原side


あなた「私も好きです!」




あぁ、そうか…




ここまで言っても俺の気持ちは伝わらないんだ




…ねぇ、あなた?




俺の『好き』とあなたの『好き』は全然違う種類なんだよ…?




どうしたらいいの?





何をしたらあなたに俺の気持ちが伝わる?





…恋に無知なあなたも含めて全部好きだよ、




でも、今は、あなたのその一面に、少しだけ




菅原「……ムカつく、」




ギュ


あなたside


少し沈黙が続いたと思ったら、いきなりスガさんが抱きついてきた



あなた「す、スガさん??どうしたんですか…?」



菅原「…ごめん、少しこのままでいさせて」



嫌じゃなかったし、スガさんにはよく抱きつかれてたから全然いいんだけど、




元気ないな…




ギュ



菅原「……っ!あなた?」




あなた「すみません、なんで元気ないのかは分からないですけど、こんなのでいいならいくらでもしますから…」




スガさんを抱き返した




そしたら、さっきよりも強い力で抱きしめられて少しだけ苦しかった



菅原side


こんなことされたら期待してしまう…



いつかあなたが、俺のことを男として好きになってくれるんじゃないかと、




でも、あなたの周りにはあなたのことが好きなやつはたくさんいる




あなたがもう1つの『好き』を知った時、誰を選ぶんだろうか…




それが俺以外の誰かだったら、この気持ちはどこにぶつければいいんだろう




チュ

あなたside

チクッ


あなた「…いっ、」



なんか、チクってした…



あなた「スガさん?」



菅原「…ん?」



あなた「なにかしました??」



そう聞いたら、少し考え込んで



菅原「あなたは俺のだもんね!」



って、さっきまでの苦しそうな笑顔じゃなくて、いつも通りの笑顔で言った



私は、スガさんが元気になったことが何よりも嬉しくて、その言葉の意味なんて分からなかったし、深く知ろうとも思わなかった



あなた「なんですかそれ!笑」



菅原「ほら、もう帰るぞ!」


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菅原side

あなたにキスマークをつけた



あなたが誰かのものになるのはまだ先になるみたいだし、



その予約みたいなものかな…










今日俺が言った『好き』の本当の意味を知ったとき、








その時に……










菅原「俺のものになってほしい…









そんな願いをこめて……