テーブルに散らかるお酒の缶。
さとみくんとジェルくん以外は皆酔って眠ってしまった。
本人目の前で言うのなんか恥ずかしい
って顔でもじもじしてみる。
……あれ?
おかしいな。さとみくんがノーリアクションだと…?!
少しは期待してくれていいのに。
ここはあの切り札を使うしか……
なんでなんで?!
さとみくんがさっきから冷たい気がする。
時間が経てば経つほど素っ気ない態度を取らられている。
握手会の後はあんなに笑ってたのに…。
ーーー
さとみside
おまえ、全部狙ってんだろ?
こんな可愛い寝顔してても、さっき話してたことだって全部作戦。
ハンカチ落としたのだってわざとなのかもしれない。
俺はあなたの寝顔を見つめて今日を振り返っていた。
あなたをソファーに寝かせて、俺とジェルは床に寝転がった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。