第2話

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2021/03/04 15:07
あなたside




服装は安定に、量産系。




髪型は……下ろして、




…これで完璧。




準備を終えた私は握手会の会場に向かった。



ーーー





握手会までの道には、たくさんのリスナーさんが居た。








この人もあの人もさとみくんのリスナーさんか。






でも、私の方がさとみくん好みの容姿に出来ている。







リスナーの女の子達は握手会場に行こうとしているのと反対に私は、端の方のドアまで歩いて行った。








まずはさとみくんに合わなければならない。




きっとこういう、






" 関係者以外立ち入り禁止 " とか書かれたドアの奥に居るはず。


思い切ってドアを開けると、



さとみくんところんくんが立っていた。




やっぱりね。
あなた
あなた
…!
ころん
ころん
え、
さとみ
さとみ
……ここ…立ち入り禁止だよ?
あなた
あなた
えっあっご、ごめんなさぃっ…間違えちゃいました…


ここは間違えたという風にしておこう。







こういうときに申し訳なさそうに少しモジモジすると良いだろう。



私の作戦はここで終わりじゃない。







これからが本番。
あなた
あなた
…私、も、戻りますねっ!
あなた
あなた
すみませんでしたっ


私は慌ててドアの外へ出た。
 


良し。




___これでカンペキ。


ーーー

さとみside
ころん
ころん
わぁーあともうちょっとで始まるーー
ころん
ころん
可愛い子来るかなぁ
さとみ
さとみ
そろそろ待機室行くか


俺がころんと話していると、立ち入り禁止のはずのドアが勢いよく開いた。





少しウェーブがかった髪を下ろして、量産系の服を身にまとった女の子が驚いた様子で立っていた。
あなた
あなた
えっあっご、ごめんなさぃっ…間違えちゃいました…



" 立ち入り禁止 " のドアを間違えて開けるか普通。



でも、この子の純粋な瞳、自然に下がっている眉毛からは、どこか幼くて純粋な感じが伝わってきた。
あなた
あなた
…私、戻りますね!
あなた
あなた
すみませんでしたっ



その子は慌てて出ていってしまった。
ころん
ころん
ねーねーさとみくん
さとみ
さとみ
…ん?
ころん
ころん
これ、さっきの子のやつかな


ころんが指さしたのは、床に落ちているピンク色のハンカチだった。



拾い上げて手に乗っけると、「あなた」と刺繍してあった。






あの子、あなたちゃんって言うのか。




ころん
ころん
あ!もう始まっちゃう
さとみ
さとみ
走るか
ころん
ころん
えー?!




ハンカチをズボンのポケットに突っ込んで、ころんと握手会場まで走った。

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まかろにうどん
まかろにうどん
眠いのぉ

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