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第5話

#5
荒れ果てた落城の地のような所に迷い込んで二日目の夜。ここはどこかと聞かないと流石さすがに気が済まない。
木乃葉
ねぇ、月人。
たき火を挟んで向こうにいた黒髪の青年──月人──は、どこから採ってきたかも分からない野菜たちを調理していた。
月人
ん?
首を傾けて「ん?」とか‥‥かっこ可愛すぎ。

‥‥‥‥じゃなくて。
木乃葉
すっごく今更なんだけどさ、ここどこ?
すると月人は調理する手を止めて苦笑いした。
月人
おー、めっちゃ今更だな。
月人
‥‥ここは‥‥‥
何故か月人は、ここはどこかと明かすことをためらっている。
‥‥‥何か言えない事情でもあるのだろうか。

それなら、話を変えた方が良さそう。
木乃葉
確かに私がケガレから逃げ込んだのは社の前だった。
木乃葉
だけど、月人に助けてもらった時にはもうここにいたから、それが凄く謎で‥‥‥
すると月人は、調理を再開してから口を開いた。
月人
ここから言うことは他言無用。それが守れるのであれば教える。
他言無用。その言葉を口にした月人の声は、どこか悲しげだった。
木乃葉
分かった。守るよ、他言無用。
私が頷くと、月人は『約束な。』と笑ってここの秘密を話してくれた。
月人
ここは、ケガレの杜の中にある小さな城下だった。
月人
けど、普通の城下じゃない。
月人
呪術じゅじゅつが城下全体にかかっていて、ケガレの杜に来ただけじゃ見つけられない。
木乃葉
呪術‥‥?
月人
呪術とは、何も無い所から炎を発現させたり傷を瞬時に回復させたり‥‥‥まぁ、普通の人間にはできないことを実現させる術のこと。
何も無い所から炎を発現させる‥‥‥そんなことが出来るなんて考えもしなかった。
月人
この城下にかかっている呪術は、あるものを無いものにする呪術。つまり、この城下はある条件をクリアしない限り見ること、入ることは不可能なんだ。
木乃葉
で、でも、私はこうして見られてるし入れて‥‥‥
月人
ここに入れる条件は“血と涙をケガレの杜にある社にこぼす”こと。
血と涙‥‥‥‥あ。
木乃葉
確かに私、月人に助けてもらう前に傷から血が流れてたし‥‥‥泣いた。
泣いたと言うのは少し恥ずかしかったが、月人はそれを笑わずにただ優しい顔をしただけだった。
月人
でも、俺は直ぐに涙を流せるわけが無い。だから、海水を常に持ち歩いてるんだ。
月人
海水と涙の成分、少し似てるだろ?
月人はにししと笑ったが、私は月人の言葉に疑問を抱いた。
木乃葉
ねぇ、月人。
すると月人は、「ん?」と首を傾げた。
木乃葉
って、どういうこと?
────────ねぇ、月人。


何で、そんな顔するの?
何で、今にも泣きそうな顔して笑ってるの?

分かんないよ。分かんないってば。


月人。君は何をそんなに悲しんでいるの?

‥‥‥君の過去に、何があったの?
月人
ごめん、それは言えない。
ほら、笑ってる。悲しいなら泣けばいいのに。
月人
‥‥‥‥ほら、夕飯できた。食べよ?
木乃葉
‥‥‥うん!
「君にはここにいて欲しい」と言わんばかりに、そうやって野菜のスープを私に差し出してる理由は何?

ねぇ、月人。


君にそこまで悲しい顔をさせるのは、何?

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月渡 雫
入賞者バッジ
月渡 雫
《 テスト期間突入。低浮上確定。テスト滅びr((殴 》 ヘッダーは塾の休み時間で描いた一発描き。 右にカボチャらしきデフォルメが。←え ┼────────────────────────┼  あせってはいけません。  ただ、牛のように図々しく進んで行くのが大事です。  【 夏目 漱石 】 ┼────────────────────────┼ 〖連載中〗 ・その先に、僕らはいない。 ・地獄ゲーム ・ケガレの杜 〖専用タグ〗 #月渡る お知らせは「月渡ってるお知らせ」をご覧あれ!← プロフィール画像を変える速さ尋常じゃない。 ( 訳 飽きっぽい。 ) フォローさんは尊敬様!! 読者様には感謝感激雨霰!!。+゚(*ノ∀`) (。・艸・) (。-艸-)) (( 。>艸<)-3 昔のプリ小説へ? #いや、昔よりもいいプリ小説へ。 #未来のプリ小説へ。 #無断転載駄目絶対 (私が言えたことじゃないけど‥‥‥。) #変人同盟 #変人同盟(最強) #天才同盟 #天才同盟(仮) #天災 #くるみ会社 秘書(社員Aから昇格) #ずっと親友同盟 #大好きだよ Twitterはこれよ。↓ @cross_moon_drop サブ垢↓ user/50cfe3+ ※不定期更新。 ※オリジナルのみ執筆。 ※変人の極み。 ※“厨二病”爆発中。 ※発狂は常日頃。 ※時たま深夜テンション。 ※今日も貫くマイペース。 よろしくお願いします_(._.)_
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