第6話

見えなくて···
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2018/11/09 16:55

ゆりなとかなでと友達になってから数日がたった。



か「おかえりー。また告白ですか?」

『う、うん。まぁ』

ゆ「ほんま○○はモテモテやなぁ」

か「で、返事は?」

『そんな、ぜんぜん知らない人だし、断ったよ』

か「またぁ?」

ゆ「まぁまぁ。○○は高嶺の花ってことよ」

『からかわないでよー』



転校してから1ヶ月もたってないのに、
告白はもう3回もされた。
私のどこがいいんだろう···?



藤「○○ー」

『なに?』

藤「理科のノート見してー。寝てて写してないねん」

『えー、なにそれ(笑)はい』

藤「ありがとー。···○○のノートのとり方って、色使わへんのな」

『えっ?!···あー、その方が私は見やすいんだ、』

藤「ふーん···」

『あ、見にくいなら他の人のでも···』

藤「いや、これでいい」



藤井くんは、黙々とノートに写していく。
···授業もそれくらいやればいいのに。
そう思ったけど、心の中に閉まっておいた。



か「○○ー、次体育やから行くでー」

『あ、うん』

ゆ「今日6組と合同なんやってー」

『え、そうなの?』

?「おーい、○○ー!」



移動中、不意に呼ばれた名前に振り向くと__



『え?しげくんと神山くん?!え、2年生だったの···?』

重「あ、そこ?!」

神「まぁたしかに2年とは言うてへんけど···。階も違うし」

重「上履き見ろや、上履き~」

『あ···上履きね···。ごめん、気づかなかった』

神「ま、転校してきたばっかやから仕方ないよ」



そっか、上履き···。学年によって違うのか···。
新しい発見。



藤「何してんの?移動せんの?」

重「いやそれがさ~、○○が俺ら2年やってこと知らんくて(笑)」

神「上履きの色に気づかんかってんって」

藤「···んは、あほやろ(笑)」

『ちょ、藤井くんまで···』



4人集まったところで時間もまだあるからゆっくり移動する。
「あ、虹だ」誰かが言った言葉に、みんなが顔をあげる。



神「ほんまや。うっすらやけど」

藤「さっきまで雨降ってたしな」

重「みんなロマンチックすぎやろ(笑)」

藤「···○○?」

『あっ、きれい、だね···!』



···見えない。
みんなが見えてるはずの虹が、私には、見えない___ 。

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