第12話

嘘と本当
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2019/02/15 08:46
『私ね、嘘、ついたの···』

藤「嘘?」

『うん、色が見えなくなった理由、』

藤「なんで、?」

『信用、してるけど、やっぱり怖くて···』

藤「そっか、。まだ怖いなら、無理にじゃなくてええよ」

『ううん、大丈夫、、』














私は、いじめられていた。
それもけっこう悪質な。
さっきみたいな、「○○くんを取らないで」って。




「ほんと、自分の立場分かってる?」

「陰キャのくせに○○くんをとるなんて、マジ生意気」




そんなつもりなんか、さらさらなかった。
あっちが私に近づいてくるだけで。
私は、取ったりとか全くしていない。




「まじで目障りだから死んでくれない?」

「今ここから飛び降りてよ(笑)」

『え、···』

「なぁに?怖い?(笑)」

「なら私たちがやってあげるからっ(笑)」

『やっ、やだ···!』




4階の窓から身体を押し出された。
必死に抵抗したけど、5対1なんて、勝てる訳もなくて、。
私は呆気なく落ちてしまった。
私の記憶は、そこで途切れた。

目が覚めれば、そこはモノクロの世界だった。




母「○○?」

『ママ···、私···』

母「大丈夫よ、?」

『ごめんね、ママ···』

母「あなたは全く悪くないのよ?」

『うん、···』

母「転校、しよっか」




それでこの学校に転校してきた。
私を窓から突き落とした5人は退学処分されたらしい__。













藤「······」




藤井くんは、唖然としている。




『ごめん、引くよね、(笑)』

藤「無理に笑わんでもええんやで?」

『え、?』

藤「辛かったんやな、怖かったんやな」

『っ···、』

藤「大丈夫。今度から俺が守ったるよ。だから肩の力抜き?」

『ふ、じいく···』




藤井くんの優しさは、やっぱり涙が溢れてしまう。




藤「なぁ○○?」

『ん、···なに、?』

藤「文化祭、7人でバンドやるんやけど、見にきてくれへん?」

『バンド···?』

藤「おん、自主企画イベントで」




藤井くんが見せてくれたのは、自主企画イベントのチラシだった。
そこには「バンドWEST」という文字の下に、7人の名前があった。




『すごい、!』

藤「んふふ。見にきてくれる?」

『もちろんだよ』




スッキリした私は、とびきりの笑顔を見せた。

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