神「○○?どうした?」
『、ううんっ、なんでもないよ!ほら、早く行こー』
重「ちょ、待てやー」
私は3人をおいてパタパタと走って体育館に向かった。
気づかれるかもしれないから、。
怖いから···、。
✲
小「あ、せんぱーい♡」
『望くん』
小「どこ行くんすか?」
『ちょっと購買に』
小「あ、俺も行きます。お昼買うんで」
望くんと並んで購買まで向かう。
正直、望くんと2人になることはないから会話に困る、。
小「そういえば、あんまないっすね。2人だけ♡」
『その語尾のハートはなに?』
小「○○先輩と2人だけで嬉しいから♡」
『···そぅ、』
小「○○先輩って意外と塩っすね」
『え、そう?』
小「そうそう。素っ気ないってゆーか__ 」
藤「望ー」
後ろからかけられた声に2人で振り向く。
その声の主は藤井くんだった。
小「なんやねん、邪魔すんなやー」
藤「これ、先生が上の方に貼ってほしいんやって」
そう言って藤井くんが渡したのは風景画だった。
小「黒石せんせーのやつ?ほんまこういうの好きやなー」
藤「望、背高いから望がええんやって」
小「はぁ?意味わからん。めんどくせーなー···」
藤「いってらー」
望くんは気だるそうに反対方向へと歩いていった。
『さっきの絵、水墨画みたいできれいだったね』
藤「···なぁ○○。ちょっと話あんねんけど···、」
✲
藤井くんが連れて来てくれたのは、屋上だった。
日差しが眩しく、暑い。
『どうしたの?』
藤「いや、俺の勘違いの可能性高いんやけど···」
藤井くんは、言うのを迷っているようで、
口を開けたり閉じたりをしている。
やがてためらいがちに口を開き···
藤「······○○って、色見えへんのちゃう?」
え____
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。