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第1話

序章
1,039
2019/09/22 06:32
私は鬼とやらになった「らしい」




なぜ「らしい」かと言うと





人間の頃の記憶がないからだ





でも僕は人を喰えない












人を殺せない









だから逃げ出した








鬼から鬼が












そこである人に出会った









その人は言った











「私は鬼殺隊柱胡蝶しのぶです
今からあなたを切ります」






















僕は鬼が嫌だった














だから斬られるならそれでいいと
















そう思った














僕が何も抵抗しないでいると












その人は言った















「何人殺しましたか?」


















僕は人を殺せない












だから「殺していない」と言った
















するとその人は















「本当に食べたことがないのなら
私の継子になりませんか?」


















僕は継子が何か知らなかった














でも


それでも







人を殺せと







人を喰えと









言われないのなら











この鬼から抜け出せるのなら












僕はただ











「はい」と










一言だけ言った



































これは鬼である僕が













鬼殺隊柱胡蝶しのぶに







出逢うまでの物語











及び出逢ってからの物語である

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