第6話

向き合う
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2019/08/31 15:10
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>>>>HYONGWONside

" 死ぬ "

その一言で、俺の頭の中は真っ白になってしまった。

「………」
「……だから、離れなよ、」
「できない」
「…っ!なんで!」
「できないに決まってんだろ。お前の事が…好きで好きで仕方が無くて守ってあげたいと思ってんのに、そんなお前と会えない事実の方が余っ程不必要で体に悪ぃよ。どうせ死ぬんなら、最期までお前を守れる保証はないけど、お前と幸せを作ることは、俺に出来る。だから、

………できないんだって。」







死の恐怖を初めて間近で感じた気がする。
俺は怖さと愛おしさが混ざり混ざりの感情をぶつけた。







「痛いっ…!」






あ、そうだった。
愛情を感じるとしこりが痛くなるんだよな。







「ご、ごめん。…痛み止めとかねぇの?」
「い、いよ…。そういえば、あそこの棚に置いたと思う。」
「棚、棚棚…あっ、これか?」
「そう、それっ、」
「はいよ。ごめんな。今水持ってくるから。」
「いいよ。こちらこそごめんね。あ、有難う。」

一言俺に謝罪をくれれば、1口水を口に含んだミニョク。

「そういえばさ、その薬って飲んでる間は暫く痛み感じないの?」
「んー。そんな感じかな。」
「じゃあ毎日俺が愛情伝えても大丈夫だよな。」
「えっ。」

俺は安心してミニョクにキスをした。

「んっ。ビックリした…」
「あはっw 悪ぃw でも嬉しかったろ?」
「…そう、だけど」

まだモジモジしてるミニョク。
まぁそらそうなるよな。大好きな俺が死ぬんだもん。

「なーに。気にすんな。」
「…でも」
「俺は生きてるんだし?ピンピンしてるし?てか、人間の時点で結局皆死ぬじゃん」
「、何言ってんだよ」
「そうじゃん?当たり前の事だよ、奇跡起こすし俺」
「信じて、いい?」
「いや信じてなかったんかいw 当たり前だろ。」

少し気が楽になった様子がミニョクに伺えた。
俺達は深夜に再開していた為、朝に近い夜に眠りについた。

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