私は朝起きてからずっと
心がモヤモヤとしている。
原因ははっきりわかる。
「アイクさんをふった」から。
私は暗い気持ちのまま下へ降りた。
みんな、優しいな。
そう言って私の手を握ってくれた。
まるで私の心をよんだかのように。
私の手を握るwatoさんの手が
赤くなっていくのがわかった。
そんな事を考えていると
よりいっそうwatoさんの手が赤くなった気がした。
私達はクミさんの運転で
近くのショッピングモールへ行った。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
私は鏡の前で自分に服をあてる。
え!クミさんが笑ってくれた!
グイッ
そこにはまるで買ってあげると言っているような
顔をしたクミさんがいた。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
クミさんの笑った顔、かわいいな
え、何?私?
私の耳には私に向けられた言葉がとびこんできた。
そう言ってクミさんは私の手をひき、走り出した。
それだけ言うとクミさんは、
駐車場へまっしぐらに走っていった。
私はおいていかれないように
必死でついていった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。