デートの後。
ホテルで寝ていると先生が抱き締めてきた。
先生は服を着だした。気づけばもう冬だった。
ギュッ。と後ろから抱き締ついた。
短いキスをされた。
そして雪を残して売店に向かった。
いきなり手を引かれて連れ去られた。
~その夜~
ろうやにいた。
頭を殴られたみたいに痛い。
手じは血がついていて、白い服にはたくさんの血がついていた。
足や手首、たくさん血が出ていた。
怖くて涙が出て、拷問されてたくさん殴られた。
そう言われて、無理矢理ろうやから出された。
殴られてふらついていた。
怖くて泣きながら歩いた。
歩きながら、辺りを見回たすと同じような服を着た人たちがいた。
無理矢理、暗い部屋に入れられた。
と、テレビがついた。
そこには、私と先生と雪が映っていた。
と、DVDが再生された。
画面に映ったのは、痩せた鈴だった。
涙が出てきた。
もしも、先生と出会わなければ誰も死ななかった。
鈴も、先生も雪も私も。
泣きながらそう言った。
これは、序章にすぎなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!