松田side
あなたと同じように、新人にこの部について説明してたら、いきなり唸り声が聞こえた。
新人に待機命令を出して、唸り声が聞こえた場所に向かうと、信じられない光景が広がっていた。
あなたの班に入れられた新人。
その新人が、あなたに殴られ蹴られされている。
会議室での状況把握ならぬ聴取が終わると、あなたは
会議室前のベンチで膝を抱えて座っていた。
顔は膝に押し付けていて、その表情は分からない。
消え入るようなか細い声。
それなりにあなたと一緒にいるが、こんな状態のあなたは初めて見た。
俺の中のあなたは、いつもバカうるせえ声でバカやって。
それ言ったら元も子もねぇだろうよ。
...まぁでも。
おっ、いつもの調子に戻ってきてるな。
は...?
なんだそれ。
やっと、いつものあなたに戻った。
やっぱコイツには、笑った顔が1番だろ。
テスト近いよ...。モチベお願いでし!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。