第25話

古川side
645
2019/09/04 00:50
ガタガタガタッ!
はぁ、またか。

いつも、この瞬間が憂鬱に感じる。

帰り際。下駄箱を開けると大量の小さな箱が落ちてくる。

その中には、「古川くんへ」と書かれた封筒も見える。

俺はその落ちてきた物を黙々と拾う。

それが俺の日課のようなものだった。


次の日、

朝来ると俺の隣にぽっかりと空いた下駄箱があった。

転校生か…

それぐらいしか思っていなかった。

転校生なら、男子がいいな〜とか。

ただ案の定女子だった。

菊川あなた。

正直言って他の奴と全くおんなじだ。

男が苦手だとか何とか言う割には俺らの所によく来る。

4人揃って。

でもみんなは、そいつらがいいやつだっていう。


















分からない。

たかがキスしたくらいで顔を真っ赤にして動揺する。

他の奴と一緒……だと




































思ってた。




































きっかけは帰り際の下駄箱。

その日はスパドラの皆で帰ろうとしていた。


「俺、お前の事が好きだ」

そう、下駄箱から聞こえた。

みんな興味本意で下駄箱を覗いた。俺も興味本意だった。



!?


告白されていたのは、あいつだった

あいつは、


「ごめん。私○○を友達としてしか見てない。だから
 これからも友達として、よろしくお願いします。」

って言ってた。

相手は、


「いやー、俺お前を好きで良かったわ。何かごめんな。俺が池麺過ぎたんだよな」

って。

何故か二人とも笑ってた。 

まるで、成功したかのように。俺にはそれが理解できなかった。

振られたら大体の人は落ち込むもんだと、そう思ってた。

でも、その時のあなたを見て分かった。

あいつは、人を傷つけないように答えていたんだって。

それから、今まで真剣に受けていた授業も

あなたが視界に入ってくる度に見つめてしまう。

向こうも、その視線に気づいたかのように俺を見る。

























あなた

( º∀º )

つよし
つよし
( º言º)
あなた

………( •´д•` ) ヒクワ

つよし
つよし
だ・ま・れ(´^ω^`)
何て。こんな事を繰り返してるからいつもあいつにバカにされる。

前はそれが嫌いだった。

でも、何故か不思議とそれが楽しくなっていた。

それに、

前まであいつが他の男と話しているのを見ても

何とも思わなかったのに

今は、その場面を見るだけで

無性にイライラした。





































いつしかふと思うようになった。










































あの笑顔は俺だけの物


































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