降谷side
俺とあなたは、無事に、勧誘された警察庁警備局警備企画課に入った。少ししたに景光もいて。他の奴らも無事に警察へと就職。
しばらくすれば上司から俺に潜入捜査の勧誘があった。俺はすぐにする、と言った。国の為に俺ができることはそれしかないと、思っていた。
偽名を考えろ、と言われてすぐに考えついた。
“安室”透 だ。あなたには兄妹だと都合がいいと言っておいたが、本当は違う。
アイツに思いを伝えられない臆病者の俺に出来ることはこれぐらいだから。苗字が同じなら少しは夫婦っぽく見えるだろ。って。鈍感なアイツだからどうせ気がついていないだろうし。
もちろん、本人の前では言えないがな。
これから先何があるかもわからない。いつか殉職する可能性だってあるのに想いを告げてあいつを困らせたくないから。
まぁ、そんな訳だ。この潜入捜査が始まったらあなたと会うことも減るだろうし、だったら少しぐらい夢見たっていいだろ、と俺は俺にいいきかせた。
【俺の気持ちなんて】
【どうせ知ることはないだろう?】
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。