───本日付で警察庁警備局警備企画課に所属することになった 降谷零と安室あなただ。
上司の挨拶しろとの言葉で
『宜しくお願いします。本日よりお世話になります、安室あなたです。』
なんてありきたりの典型的な言葉を述べる。それは隣の降谷も同じことを思ったようで顔を少し歪ませていた。
それが私たちの警察庁警備局警備企画課──通称公安の1日目。
少しずつ慣れてきた頃、降谷に潜入捜査の勧誘が入った。やっぱりココでも私より信頼されているんだ、なんて少し辛くなって目を逸らした。
降谷は是非ともやらせてくださいといって。偽名まで考え出した。その名前、なんだと思う?《安室透》さ。なぜ私と同じ苗字なんだ?って聞いたことあった。
「兄妹なら何かと都合がいいんだ」
と言われたんだ。その頃の私は降谷の考えていた意味合いなんて知る由もなかった。だから、深く考えずに、放っておいたんだ。
【結局】
【本音は本人に聞くまで知らなかった】
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。