第6話

Colleagues05
2,237
2019/06/15 04:33
降谷は明日にはまた戻らなければ行けないらしく、今夜は私と飲みに行くことになった。





俺は仕事が終わったら行くよ。





そう告げた降谷はいつもの場所に行っててといい、仕事に戻った。いつもの、警察学校時代に彼らと行った学校近くの駅前の居酒屋。かれこれ集まることもなく、約1年半。






案の定机の上を見てうわという顔をしていた降谷。大量に置いてある書類と。多少は私も手をつけてあげていたものの1人では到底終わりそうもなかった。果たしてこれは終わるのだろうか。




「終わらせるよ。飲みに行きたいからな」





声に、出ていたらしい。





一足先に終わった私はいつもの、と言われた居酒屋の個室で彼を待った。夕方6時半。待つこと1時間。






『もう来たの』


「殆ど上司の計らいだよ。たまには飲みに行ったらどうだ、って」


『あの人意外と良いところあるのね、好きだわ』



「……ふうん、そうか」




『……なに?』



「なんでもない。何頼む?」


少し複雑な顔をした降谷に違和感を覚えるとすぐに注文を始めた。





幾らか時間が経っただろうか、降谷の頬がほんのり赤くなっていた。こいつは酒に弱い。昔からこうで、その度に私がいつも介抱した。






がやがやと騒がしい隣の個室





急にガラッと、音がすれば私たちの部屋に美人な女の人が、立っていた






【ああ、この小さな胸騒ぎは】

【なんなのだろう】

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