第27話

彼にはもう、僕は見えない 🔶💛
454
2019/12/08 11:04
ジェルside

今は23:55

なんとなく、鏡を見てみる

先程見た幽霊についての番組

俺は幽霊は信じないが、

24時になったら、

彼が鏡の前に立っているんじゃないか、

そう考えてしまう

いるわけないよな、そう思い

スマホをいじる
でも、諦めきれなくて、

24時になった瞬間、鏡を見た




















俺は目を疑った

なぜなら、そこに






るぅとが立っていたから
ジェル
ジェル
るぅと…?
俺が呟くと、るぅとが目を見開いた
るぅと
るぅと
ジェルくん…?
変わらない姿、声
ジェル
ジェル
るぅと…!
るぅと
るぅと
うそ、だ…!
泣きそうな声
るぅと
るぅと
っジェルく、!
俺は抱きしめたくて、手を伸ばす

すると、るぅとは少し後退り言った
るぅと
るぅと
僕、に触れるの?
僕の声聞こえる…?
…僕がっ見え、るの?
俺はるぅとを抱きしめ、言った
ジェル
ジェル
るぅと…!会いたかった…!
俺はそう言う

その言葉だけで、十分な気がした

俺に抱きしめられ、るぅとは驚いていた
でも、すぐに蜂蜜色の瞳から涙が頬を伝った
るぅと
るぅと
ジェルく、!
るぅと
るぅと
僕も、!会いたかった!
俺とるぅとは一緒に、泣いた







少しして、俺たちはお互いに、

瞳が濡れ、ぐちゃぐちゃの顔を見て、笑った
それと同時に、俺は消えそうなるぅとの身体を見る

るぅともそれに気づき、俺を見て、言った
るぅと
るぅと
ジェルくん、ありがとう
るぅと
るぅと
それと、ごめんなさい
るぅと
るぅと
これからも頑張って、ずっと応援してる
短いけど、1つ1つに気持ちがこもっていた
るぅと
るぅと
ジェルくん、すき
るぅと
るぅと
大好きだよ
そう言い、触れるだけの優しいキスをした

前のるぅとなら、恥ずかしがって絶対にしなかったこと
俺は嬉しくて
ジェル
ジェル
俺は愛してる
そう言い、キスを返した



るぅとが消える
ジェル
ジェル
またな
会えるかわからない、けどいつか会える気がした

だから、そう言った
俺はるぅとに笑いかける
るぅと
るぅと
ジェルくん
ジェル
ジェル
ん?
すると、るぅとが消える瞬間に俺を呼んだ



るぅと
るぅと
僕も愛してる



るぅとが消えた
ジェル
ジェル
ふはっwwずるっw
ああいうとこが好きなんだよな

今まだいるなら、照れて顔真っ赤だろうな、と

彼の反応を想像し、頬が緩む
気づけばもう、1時になろうとしていた




俺はまだ彼の匂いが残る服を着替え、

ベッドに入り目を閉じた
俺は鏡を見た

数時間前は暗く酷い顔だったが、

今は、自分でも驚くぐらい笑顔だ

















おやすみ、るぅと

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