うらたside
雲一つない快晴
俺はいつもと同じように6時半に起きた
学校に行く準備をして、朝食を食べる
親に一言言ってから、家を出た
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鼻歌を歌いながら教室へと向かう
俺が学校に来た時はいつも、ほとんど生徒はいない
俺は先生が来るまでの間、スマホを見たり、
授業の予習、復習をしたりしている
それ以外の時間は、仲のいい3人と話しているが、
その3人は俺より遅く来るため、正直、暇だ
教室のドアを開け、教室に入る
俺は、驚いて立ち止まった
いつも俺より遅く来る坂田が席に座っていた
隣の席に座り、教科書を出しながら言った
ウソのない笑顔を向けられる
それから、他愛のない話をしていた
「すごい」素直にそう思った
彼はただ、いるだけで人を笑顔にさせる
俺は、自然に笑顔になっていた
彼を見る
彼は笑って、言った
俺は目を丸くさせた
今、教室にいるのは俺と坂田だけ
窓から差し込む光が眩しい
『俺、うらさんのこと好きだなぁ』
次に坂田が言った言葉
きっと、彼の“すき”と俺の“好き”は違うんだろうな
教室に人が多くなる
休み時間は騒がしく、授業中は静か
このクラスはメリハリがあっていいと思う
今日もまた、一日が始まる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。