るぅとside
あれ、僕、何してたんだっけ…
ここ、僕の家じゃないよね
でも、この部屋見たことあるな
あ、ジェルくんの家だ
気づくと僕は自分の家ではなく、
彼氏のジェルくんの家にいた
そして、僕の目の前にジェルくんはいた
ジェルくんどうしたんだろ…
彼の顔にいつもの笑顔はなかった
今、ここには僕と、ジェルくん以外誰もいないから
笑ってたら怖いんだけど
でも、雰囲気が違うことはわかる
僕は彼に声をかけ、肩に触れた
肩に触れようとした、けど
僕の手は空を切った
その時、気づいた
僕の身体が、半透明なことに
なん、で…
ジェルくんが口を開く
僕は彼が言った言葉を信じられなかった
生きろ…?
死…?
信じられなかった
彼は泣きながらそう言った
彼のいつもは明るい緑色の瞳から
涙が溢れた
僕、死んだの…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。