第322話

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2023/11/26 04:31


























グクの言葉に黙り込んでしまったお姉さん





















猫だから表情は変わらない























だからお姉さんが今どんな感情なのかわからなかった























ヘラ
ヘラ
私がいなきゃ良かったのかな…
グク
グク
は、?
(なまえ)
あなた
ぇ、?
ヘラ
ヘラ
そうしたらグガやあなたちゃんにこんな思いさせることなかった
(なまえ)
あなた
っ、!
グク
グク
何言ってんだよ
ヘラ
ヘラ
私がいなかったらその子とは仲良くいられたでしょ?
グク
グク
ふざけんな、あんな奴と仲良くするとか























グクの言葉にお姉さんはまた喉をゴロゴロと鳴らした






























かと思えば、目を閉じて話し出した
























ヘラ
ヘラ
私を殺したあの子…家族が大好きだった
グク
グク
だから?
ヘラ
ヘラ
車椅子生活にさせられて不自由になったことが悔しかったって
グク
グク
は?
ヘラ
ヘラ
私がもうちょっと周り見てればな…
グク
グク
ヌナは何も悪くないって言ってんだろ























怒り始めたグクに構いもせず






















お姉さんは悲しそうに呟いた




























ヘラ
ヘラ
私が癌じゃなかったらな…
グク
グク
ヌナ…もしかして…






















お姉さんの言葉から何かを悟ったグク






















私には意味を理解することは出来なかった























けど、グクは何かを理解したようで……
























凄く悔しそうに唇を噛み締めていた

























ヘラ
ヘラ
ごめんね、私のせいで
グク
グク
謝んなよ、っ……バカヌナ
























今にも泣きそうなグクを慰めるように



























お姉さんはグクに顔を擦り付けた
























こんなにも……お互い大事に思ってる姉弟なのに

























どうして一緒に生きることが出来なかったんだろう
























お姉さんは生きるべき人だったのに……


























でも、お姉さんが猫として生まれ変わった理由を知った時































グクも私も、泣き崩れることになるだなんて


この時の私達は知らなかった
































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