自分達の家に戻って来てから作戦の為の準備をした
まず、カーテンを全て閉めること
外から中の様子がわからないように
そしてもちろん、窓の施錠は付き物
そうして出来る限りの防犯対策をする
家の外には監視カメラを設置した
無論、カメラの死角から来ることは想定している
だから監視カメラの他に隠しカメラも設置
気付かれたらそれまでだけどやれることはやる
彼がどのようにしてここにやって来るかわからない
私達の作戦は彼を誘き出すこと
でも、そもそも来ないかもしれない
色々と失敗のケースはあるけど、やるしかない
これから彼に罠を仕掛けていくけれど
グクも私も簡単に嵌るとは思ってない
逆に嵌ったように見せかけることさえ想定している
彼が刑務所に送られるその時まで油断はしない
何なら彼はしぶといから脱獄する可能性だってある
彼を相手に油断も安心も出来ない
だから……死と隣り合わせなんだよね
まだまだ続く昼夜逆転の生活
でも不思議と……グクとなら乗り越えられる気がした
何があっても味方で側にいてくれるって信じてるから
グクの為にも全力で頑張るから
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!