客「あ!すみません!」
昴の優しい声。
客「えっと!アイスコーヒーとサンドイッチ一つください!」
そして奥さんにオーダーを伝える。
そして数分してオーダーしたものがやってきた。
客「ありがとうございます」
そして、女性がサンドイッチを一つ、アイスコーヒーを半分飲み終えたところで、男性が口を開いた。
客「莉奈。」
客「何?翔平」
客「俺···。
莉奈の笑顔が何よりも好きなんだ!
小学生の頃からお前の笑顔に惚れてたんだ!
ずっと告白しようとして出来なかった。
今更で申し訳ない!
俺はお前の事が好きだ!莉奈の笑顔が何よりも好きなんだ! だから!俺と···
幼なじみ以上恋人未満から恋人以上夫婦未満に格上げしてくれ!」
やっぱりあの男性は昴のいう通り告白しに来たのだった。
客「えっと···
私は恋愛なんて興味がなかった。それはね
前に好きな人に振られてからトラウマになって
もう恋なんていいや!って思っていたの。
でもずっと翔平といて
高校生ぐらいから意識し始めた。でも告白なんて出来なくて。
大学にはいったら告白するチャンス伺ってた。
私も翔平の笑顔が何よりも好きだよ!
こんな私でよければ!翔平の彼女にしてください!」
客「ああ!これからもよろしくな!」
"パチパチ"
昴の拍手を筆頭に周りから拍手が上がった。
昴は厨房からハートのケーキを持ってきた。
客「ありがとうございます」
昴が再度拍手を呼び掛けた。
"パチパチパチパチ"
客「おめでとうございます~!」
客「おめでとう!」
他の客からも"おめでとう"が、飛び交った。
客「ありがとうございます!」
客「ありがとうございます!」
こんないい雰囲気なんて他にはないだろう。
二組ともうつむくこと無く、少し照れて笑っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!