夕方になり私も仕事へ
涼太「じゃあ、店開けるね」
「はい!」
彼がドアを開けて開店の準備をしようとすると
涼太「あっ、もう来たんだ、早いね、どうぞ」
と外の誰かと話していた
彼が入ってくるのと一緒に会話の相手も入ってきたので
「いらっしゃいませ」
と挨拶をした
大介「あなたちゃんやっほー!」
辰哉「えっ、あなた…あ、」
「あ」
大介「えっ?なになに?知り合いだったの?」
辰哉「知り合いも何も…」
「友達です!よね!」
辰哉「あ、うん、そうそう」
大介「へー!そうなんだー!」
涼太「佐久間、いつものでいいの?」
大介「あ!うん!お願い!」
涼太「はいよ」
「辰哉くん、ちょっと」
と彼を呼び出す
「店長は、お兄ちゃんと友達だから、変なこと言わないでね?」
辰哉「え、でも昨日付き合ってるって言ったじゃん」
「まあそうだけど…佐久間さんは辰哉くんに彼女はいないって思ってるんでしょ?」
辰哉「あーなんか紹介したい子いるって言われたな」
「だからややこしくなるから、お兄ちゃんに何か言われたら、とりあえず友達って言ったってことにするから!」
辰哉「気にしすぎだろ笑笑」
「念のためだよ」
辰哉「わかった、仕事終わるまで待つね?」
「それは好きにして?」
辰哉「1人で帰らされない」
「わかった」
私たちは戻って友達のフリをし続けた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!